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Ado ワールドツアーinブリュッセル

歌い手のAdoが、初めてのワールドツアー、その名も THE FIRST WORLD TOUR Wish を開催すると知ったのは昨秋のこと。アジア6都市、ヨーロッパ4都市、アメリカ4都市を巡るという。

Adoは一度ライブで聴いたことがあったが、渡英して以降、日本公演には参戦できていなかったため、これは絶対行きたい!とチケット発売を待ち構え、激しい争奪戦を乗り越え(ロンドン、パリ、デュッセルドルフは一瞬で売り切れた)、なんとかチケットを取ることができた。

ワールドツアーの開催国と日程。ヨーロッパからアメリカへ直行するのだろうか。

ヨーロッパツアーの幕開けとなるブリュッセル公演に、イギリスから1泊2日で行ってきた。興奮冷めやらず、すべて書ききれる気がしないが、ウィークデーが始まる前に記しておく。

場所はING Arena。最大収容人数は15,000人とのことだが、ステージサイドやスタンド後方最上階など、使われていないエリアも見受けられ、実質は10,000人弱くらいだったのではと推測。

地下鉄の駅を出たら、会場までの道路に長い長い行列ができていて仰天。思い思いの服装、化粧、コスプレ、グッズを身にまとい、国籍も年齢も様々。日本人は見たところでは1割くらいだろうか。Adoはヨーロッパでもこんなに人気なんだ!と目の当たりにする。いやぁすごい。

おそらく1km以上の長さがあったと思う。
VIPは入場列が分かれており、30分早く入場することができた。私は遅めに着いたので一般入場の時間と一緒だったが、VIPチケットのお陰で長蛇の列をスキップできてラッキーだった。

入場してから開演までしばらく時間があったので、ロッカーに荷物を置いたり、VIP特典のグッズ受取をしたり、ぶらぶら会場内を見たりして過ごす。グッズ売り場はとんでもない人だかりができていて、到底レジまで到達できそうになかったため諦めた。なお、終演後は売り場がさらに大混雑していた。帰りの地下鉄ではAdoグッズを身につけた人だらけで、さいたまスーパーアリーナや幕張メッセから帰って来る感覚とまったく一緒だった(笑)。

個人的にはアリーナスタンディングは好きではないのだが、今回はチケット購入時に券種を選んでいる余裕がなかったので、致し方ない。運良く前方のスペースに居場所を確保でき、開演まで1時間くらい考え事をしながら待っていた。周りは様々な言語が飛び交っている。

何度も「A-do! A-do!」などとコールが沸き起こっていて、スタッフさんがステージの準備に出る度に拍手や足踏みで盛り上がっていた。待ちに待った予定時間から十数分が過ぎていよいよ開演!照明が落とされた瞬間、歓声やら叫び声やら指笛でみんな大興奮。(ライブやコンサートは数え切れないほど行っているが、私はこのライトがふっと落ちる瞬間が一番好きかもしれない)

映画ONE PIECEのテーマソング「新時代」で幕開け。大好きな曲なので、冒頭から思わず涙が…歌声の調子もとても良さそう。いつもの透過LEDの四角い檻の中に姿を現した瞬間、会場の興奮もすごいことに。一緒に歌って跳ねて踊って拍子を取って、最初から汗だくに。

そして間髪入れずAdoの名を広めることになった「うっせぇわ」が始まる。ライブバージョンのBGV、日本語の歌詞が殴り書きのようにスクリーンに出て、周りのヨーロッパ人も当たり前のように歌っている!

この2曲をもう演ってしまうなんて!と思いながら、その後もアニメタイアップ曲などを矢継ぎ早に歌っていくものだから、なんとも忙しい。恐ろしいほどの声量、音源以上の声色の使い分け、安定した音程、驚嘆すべき力強く長いがなり(何度も何度も)、つっかえることなく正確な歌詞、それに加えて激しく踊り狂うパフォーマンス…

公式のXより。すごい景色だ。

何曲かごとに檻が水色一色に染まり、中が透過しなくなる1分程度は給水していたと思うが、アンコール前までMCを挟むことなくノンストップでひたすら歌い踊るAdo。

アンコールの前後に2回だけMCタイムがあり、英語で話し出すAdo。前にXで英語を頑張っていると言っていたが、とても良かった。周りの人々も一言一句を真剣に聞いていた。歌い手としてボカロ曲がどんなに大切かまた愛する文化なのかなどを日本語で伝え、追うようにしてスクリーンに英語字幕が出ていた。とても良いメッセージだった。

千本桜を歌ってくれたのは予期せぬサプライズで、個人的には一番盛り上がったかもしれない。ベルギーまで来てまさか千本桜を聴き、何百回と見てきた歌詞を特大スクリーンで見るとは。初音ミク勢と思しき人々への刺さり具合がすごかった。和楽器ぽい音も「ザ・ニッポン」という感じで、急に日本が恋しくなり、また泣いた。

一曲一曲の様子や感想をすべて書きたいところだが、長くなりそうなので割愛。
最初から最後まで全力のAdoのパフォーマンス、全力で楽しむ観客(しかも平和だった)、素晴らしい体験をさせてもらった。

セットリストはアジア公演と一緒だと思われる。

  1. 新時代

  2. うっせぇわ

  3. ラッキー・ブルート

  4. レディメイド

  5. リベリオン

  6. ウタカタララバイ

  7. マザーランド

  8. ギラギラ

  9. Tot Musica

  10. 愛して愛して愛して

  11. 私は最強

  12. 阿修羅ちゃん

  13. クラクラ

  14. 夜のピエロ TeddyLoid Remix

  15. 心という名の不可解

  16. 真夜中のドア〜stay with me〜

  17. (以下、アンコール)逆光

  18. FREEDOM

  19. 千本桜



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