やっぱり旅行は一人がいい
長い長い記録的猛暑がやっと終わり(と思ったらまた夏日が戻ってきたような?)、待ちに待った秋の行楽シーズンとなりました。この記事を読んでくださるみなさんも近々旅行やお出かけの予定はありますでしょうか?
私は一人旅が好きです。「好きになった」と言ったほうがより正確かもしれません。
若い頃は海外旅行にも何度か行っていましたが、ここ10年近くはもっぱら国内旅行ばかりです。最近の円安や治安悪化などで海外に行くモチベーションが削がれてしまっているのと、近年の個人的な関心が国内の観光地や歴史的建造物、神社仏閣に向いていることもあるからかもしれません。
私の旅行のスタイルは、ツアーのように一日に何か所も回らず一つ一つの観光スポットにしっかり時間をかけて大体一日に2~3か所ぐらいのゆったりしたスケジュールで回るものです。新たな発見や知識を得る楽しみもありますが、何よりもリフレッシュが目的なのであちこち回って疲れたくないのです。
また最初から完璧な予定は立てず、行先で面白そうなイベントを見つけたら即予定変更ということもしょっちゅうです。行きそびれた観光スポットも少なくありませんが、それらは「次回に行くときの楽しみ」と割り切りも比較的早いです。
「旅行は誰かと行くのが楽しいのに」という人がいます。行った場所がどんなに楽しかったとしてもその体験を共有してくれる他者がいなければ感動も半減ではないか?ということだと思います。私の母なども典型的な「人との交流からエネルギーがもらえる」タイプですから、私や妹が一人旅をするのを「一人なんてつまんないじゃない」とあまり好ましく思ってはいないようです。
しかし私にとって、誰かと一緒に旅行に行くのは、たとえそれが気心の知れた長年の友人であってもとても気を遣います。自分が楽しむことだけ考えていればよい一人旅と違って、一緒に行く相手も自分と同じレベルで楽しんでくれているかが気になってしまうからです。
旅行のスケジュールが順調に進んでいる間は道中色々お喋りなどして純粋に楽しいのですが、「電車が遅れた」「大混雑で入場に数時間待ち」「どこの店も満席」みたいなハプニングが起こると途端に「どうしよう」とパニックになって思考停止してしまい最悪の場合相手と口論になってしまいます。終わってみればそれもよい思い出で笑いながら語り合うこともできますが、日々の仕事のストレスから解放されたくて旅行に行ってるのに旅先でイレギュラーなトラブルについて対策を一生懸命考えないといけないのは仕事をしているのとほとんど変わりません。
そもそも多くの人たちに比べ体力がなく疲れやすいため、一緒に行く相手と自分との間に明らかな体力差があると相手のペースについていくのがやっとということになってしまいます。
特に一緒に行く相手が「お金かけて行くからには徹底的に元を取る」というタイプだったりすると目的地の有名な観光スポットは全て制覇と言わんばかりにそれこそ移動の電車バスも含め分刻みで綿密なスケジュールを立てたがります。観光地など混雑や遅延で予定通りに行程が進まないことがほとんどなのに私の友人には何故か「いざとなれば全力で走ればいい」と考える体育会系メンタリティーの持ち主が少なくないのです。実際旅行先で予定の電車バスに乗るために何度全力で走った(走らされた?)ことか…運動音痴で足の遅い私には罰ゲームでしかありません。
後で振り返っても「あの時あの長い通りをひたすら走りまくった」「とにかく並んだ」「時間が足りなくて滞在時間10分だった」「めっちゃ暑かった」みたいな思い出だらけで肝心の観光名所の印象が薄くなってしまうのは複雑な気持ちです。事前に行くのを楽しみにしていた思い入れのある場所であるならなおさら消化不良感があるでしょう。
誰かと行くなら、個人的にあまり思い入れのない場所のほうが「体験を他者と共有する」に専念できるのでかえって満足度は高いかもしれませんね。
友人たちが旅行に誘ってくれるのはとてもありがたいことですが、やはり自分のペースで気ままに回れる一人旅が私には合ってるなと感じます。
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