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温泉の作法

私は温泉に行く。

大分市の街中に住んでしまって大分頻度が減ってしまったが、これでも実家の福岡県みやこ町に住んでいた頃は週3〜6で通っていた。

前職が自動車工場で肉体労働だった事もあり、温泉とサウナは私の生活に欠かせない大切な場所だった。

これから、温泉あるあるもとい我流の温泉の作法について解説していく。

いい温泉の見分け方。
個人的に内風呂、露天風呂、サウナ、水風呂は欠かせない。
内風呂は少し熱めの42℃。
露天風呂は40度〜42度をふらついているくらいがちょうどいい。(加温の際にゆらゆらと熱湯が訪れアツっとなるのも趣がある)
サウナは95℃くらいが1番丁度いいが、大抵上段、中段、下段の3段くらいに分かれているので各々調節できる。
水風呂は16℃。これ以上もこれ以下も個人的に好まない。1番気持ちいい。

温泉に行く季節。
夏は暑い。ただビールは美味いので元気っ子には最高の季節である。
冬は寒いのでサウナの温かさに欠伸でもしながら浸るのも良い。熱燗や、味の深いビールが美味い。家で鍋をする日には最高である。
春と秋は、どちらも程よい。きっと夕方には涼しい風が吹き、外気浴で綺麗に整うことが出来るだろう。
春の花を見るもよし、秋の紅葉を見るもよし。サウナは春と秋が最適なのかもしれない。

温泉に行く時間。
夕飯前が1番良い。だが金土日は人が混むので少し遅めに行くのが良い。
平日の朝から行くのも背徳感と涼やかな朝の風があり相当気持ちが良いものだ。

温泉の持ち物。かなり重要。
持ち物だけで温泉初心者か識者か見分けがつく。
結論から言おう。温泉に持っていく物の最適解は「着替え・無地の薄手のフェイスタオル・普通の大きさのシャンプー・普通の大きさのコンディショナー・洗顔・身体をシャカシャカするタオル・ヘアケア用品・スキンケア用品」である。だがこれは私の独断と偏見に過ぎない。説明しよう。
着替えについては説明不要だろう。問題は次のタオル。
初心者はバスタオルを持って行きたがる。中には浴室まで持って行き、浴槽の縁に置く猛者までいる。が、そのバスタオルは湯上り時にしか使用できないため常に持ち運ぶ必要は無い。というかフェイスタオル1枚あれば温泉内でのムーヴィングは完結することが出来る。
首にかけるも良し、隠したい奴は隠せば良し、サウナでは頭に掛けるもよし、体を拭くももちろん良し。
間違ってもバスタオルを浴室に持ち込む荒行は慎んで頂きたい。
次にシャンプー関連。
携帯用のちっこいシャンプーセットみたいなのはせいぜい3回程度しか持たないだろう。あと、あのタイプは簡易的なジッパー袋みたいなのに入っていて中で蒸れる。
理想は家で使っている普通のシャンプーを、カゴかなんかに入れるのが良い。水切れも良く、車に放置しておけばいい。
ボディーソープは敏感肌や意識高い人以外は必要ないだろう。古臭い所にでもたいてい形程度のボディーソープは置いてあるし、その泡立ちが悪ければ多めにプッシュしてワシャワシャしても良い。
シャカシャカタオルは使う派と使わない派がいるが、自分は使う派なので持って行っている。
ヘアケア用品というのは、ヘアオイル等だ。泉質や場所によっては、シャワーから温泉が出てキシキシになる所もあるし、多少真水よりダメージを受けるので持って行って間違いないだろう。
スキンケア用品も同様、長風呂=顔を拭う回数が増えることも、油脂が過剰に落ちることも避けられない。
無くてもカピカピになるだけだが、スキンケア用品は持っていこう。
よし、これで識者セットの完成だ。温泉へ向かおう。

温泉に着いたら、まずは店構えを楽しむ。そして中の温泉に期待を膨らませることも大切。

たいていの温泉には鍵付きの下駄箱がある。
100円返却式が多い。また、下駄箱の鍵を受付に預けて温泉内のロッカーと引き換えにするパターンがかなり多い。
その店のシステムがわからない時は、すぐに受付に下駄箱の鍵を出せるよう準備しておこう。
入湯料は都会か田舎か、温泉かスーパー銭湯かでかなり変わってくるが、相場は700円前後だろう。
2階建てのスーパー銭湯や、都会の温泉は値段も高め。1000円は見ていた方が良い。
温泉地の共同浴場は100円程度で入れる所も多いが、値段相応の設備である。ただただ泉質が良いところが多い。

売店や中庭を横目で楽しみながら、余裕をもって大浴場まで向かおう。
大浴場の入口についたら暖簾を確認し、適した性別の所に入ろう。

さて、脱衣所についた。
服は躊躇いなく脱ごう。どうせ今後1時間は素っ裸なのだから。
浴室に持っていくのは、シャンプー類とフェイスタオルだけ。
スキンケア用品や着替えは必要ない。
トイレに後で行きたくなるかもしれないな〜と予感があるなら最初に行っておこう。
下駄箱の鍵を受付で回収されなかったパターンの温泉の脱衣所のロッカーはしれっと有料であることが多いので気をつけよう。
脱衣所のロッカーの鍵は、たいていブレスレット式になっている。足首に付けることをオススメする。

さぁ、浴室に入ろう。
まずは掛け湯。
7回くらい、少し多めに掛けていい。頭には掛けなくていい。温泉の質によってはキシキシになるからね。
次にシャワー。いやいやそっちのシャワーじゃない。立って浴びる方のシャワーよ。
ここで頭髪や顔や全身の表面を綺麗に流す。シャンプー等はまだ必要ない。
初心者はやたらと最初に身体を洗いたがる節があるが、綺麗な身体で楽しむには共同の浴槽は少し汚すぎるように思える。
ましてやサウナに入って汗だくになるのだから、身体を洗うのは最後の最後で良いと思う。最初と最後の合わせて2回洗おうにも、カッピカピに荒れて仕方ないヨ。
そして浴室にはシャンプー置き場なる物がたいていあるので、そこに然るべきものを置いておこう。

準備が出来たら内湯で温まろう。
シンプルに湯が楽しめるのはデカい内湯。何も考えず、あったけぇ〜と堪能すればいい。
次第に身体が火照ってきて、汗ばんで来ているのだろう?すこし逆上せて来たのであろう?
では、もっと汗をかこう。もうサウナだ。

サウナに入る前は身体をよく拭こう。ビシャビシャではいるのはちっちっ。これまた初心者あるある。
サウナの近くには、1人用のサウナマットが常備されているところもあるので要チェック。
初心者は水をしっかり飲んでおこう。
サウナに慣れないうちは脱水症状になって危うくなりかねない。
サウナに入ったら、「こんなにおるんかい」と人の多さにビビる時があるかもしれないが、狭くても「すいやせん〜」と座らせてもらおう。
オススメは中段で、適宜移動しても良い。
フェイスタオルをどうするかは、個人差が出る。ベーシックタイプは、股間を隠す方法。
ワイルドタイプは首にかける方法。
そして自分のようなクレバータイプは頭を覆い、簡易的なサウナハットを作る。あのサウナハット、実物を持っていくと洗濯とかなんとか面倒なんだよな。あとは頭皮が結構熱風で痛い時があるから。
サウナ内の設備にも温泉ごとの色が出てくる。1番多いのは大きいテレビが置いてあるタイプ。運営に対して注文の多い老人が多く、日曜はたいてい相撲か野球だ。諦めよう。
あとは何も無いタイプ。状況によるが、ただのサウナ機によるものなら少し退屈かもしれない。焼き石サウナなら最高だが。うっっすらとBGM(これまたスピリチュアルなヒーリングの音楽か、ジャズ系か、オルゴール系かで分かれる)が流れている場合もある。
焼き石タイプは至高のサウナだと思ってもらっていい。自分で掛けられるなら尚更良い。キモチいいぞ〜!!!店員さんがロウリュ(風を送る)してくれる所なんて最高だ!!!!!あれ、熱さの中に爽快感があってたまんねぇ瞬間になるのでサウナに興味がある人はかならず経験した方がいい。
サウナ設備に金をかけているところはそれなり入湯料とられるよん。
汗をひとしきりかいて、もう出るか、となったら立ち上がろう。
こらこら、滴る汗を他人に掛けてはいけないよ。段から降りる時はそろりそろり。小声の「すいやせん〜」で避けてもらおう。逆にドタドタ降りて汗を撒き散らすジジイには後ろからドロップキックをカマしても構わない。

そしてジジイの屍を乗り越えて、我々は分岐点に立たされる。
水風呂に入るか、入らないか。
正直、最初は誰でも水風呂は苦手だ。サウナは好きだけど水風呂に入れない時期は誰しも経験してきた。強要はしない。が、、、水風呂が欠かせない人間になってからは水風呂抜きは考えられない。ヒィヒィ言いながら今日は水風呂に入ってみよう。いつか君もこの快感が分かるはず。
水風呂嗜み屋の一員であるところの私のルーティンをここに書き残しておく。
水風呂の縁に置いてある洗面器で自分の左肩にぶっかけ、その次右肩にぶっかけ。
頭にぶっかけ、昂るようならもう1回頭にぶっかける。
気持ちのいい吐息を吐きながら、水風呂に仰向けで沈んでいこう。
頭を浸けたっていいじゃない。怒られたらやめよう。
その後は気が済むまで水風呂に浸かろう。動くと寒いよ。
1分くらいが良いかも、そして上がったら立つ方のシャワー。
私は頭にキンキンの水を掛け、追い冷やしするだろう。
その後は身体を適当に拭いて外に行こう。

外気浴のお時間です。
イスはありますか?リクライニングチェアはありますか?
お好きなのにどうぞ。
自分は願掛けも込めて、露天風呂のお湯を洗面器に移して椅子にぶっかけ清める。
そして極楽の外気浴。
冬は寒いし夏は蚊に刺されるよ。
ひとしきり整って、肌寒くなってきたら、露天風呂に浸かろう。たいてい自分は、縁にタオルを置いて枕にして、空を見上げて虚ろな目をしているよ。
若者の談話を盗み聞くもよし、ジジイ共の世間話に耳を傾けるもよし。心ゆくままにやすらごう。そして身体が暑くなってきたらサウナに行こう。水分補給も忘れずにね。

これを私は3セットくらいやる。

サウナもういいかな〜。思ってきたら身体を洗いましょうか。
洗い方はもう皆さん言わなくてもわかりますね。
ただ、シャワーの扱い方に要注意。あなたが思っている以上に後ろの人にかかってます。。意識しましょう。髪も身体も全部洗い終わりましたとなりましたら、あとはもう上がるだけ。
浴槽なんて汚いのでもう行かない方がいいです。

かかり湯に行きます。せっかくの温泉成分は持って帰らないと。
満足するまでかかり湯にかかったら、タオルもしっかり洗う。絞る。身体を拭く。髪もタオルドライしましょう。
タオルは大胸筋を使うイメージで縦に絞ると効率的です。

上がりました。
脱衣所のマットの端にシャンプーセット置いても良いし、洗面台でもいいです。大切なのは、濡らしちゃいけないところを濡らさないこと、、床とかね。
その後は皆さんのルーティンにお任せしますが、私は、、、
素っ裸でヘアオイル、スキンケアをしたらドライヤーで乾かします。
その後は濡れたフェイスタオルで携帯やメガネをしっかり拭く!!!案外汚れてますからね〜。
そして先程まで着ていた服でフェイスタオルを巻き、濡れている箇所を外に出さないっていうのも、温泉バッグへのダメージを減らせます。

あとは帰るだけ!!!
ビールを美味しく飲みたいなら、家まで我慢しましょう。案外平気なものです。
家に帰ったらビールで乾杯。
夏はオリオンやドライ等の爽快系、冬は一番搾りやヱビス等の芳醇系が個人的に良いのではと思います。

以上、最高の温泉の作法です。

福岡県でオススメの温泉・スーパー銭湯は源じいの森温泉、筑紫野温泉天拝の郷、おとぎの杜、卜仙の郷ですかね。

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