透き通る時空のさざ波は
透き通る時空のさざ波は
それはやさしく
それはあやうい
時の破片で
傷つかないように
(しづかに しづかに)
歩いてゆくのだ
白い時空のさざ波は
それはやさしく
それはあやうい
2019年秋「黒と白の記」より
自国の戦争を止めようとする皇帝を主人公に
マンガ絵本を描いてみたことがあります。
2019年秋のことです。
露軍がウクライナに侵攻するより前。
私は過去の歴史を念頭に描いたのですが、
まさか今の欧州でこんな戦争が起こるとは。
覚悟して戦争に踏み切った大国は、
目的を達するまではやめないと思っていました。
しかし、あまりに犠牲が多く大きすぎる。
平和ボケして久しい私たちが知らないところで
常に戦争やこれに類する事件は起こっていた。
でも、このところこの星をとりまく状況は
とても危うい気がしてなりません。
戦闘行為を止めねばならないことは
誰でもわかる。
私たちはそれでも同じことを繰り返すのでしょうか。
これまでも いまも これからも。
この絵は、当時描いたマンガ絵本のひとコマです。
(厳密にはイラストとして描いて、あとから本編に追加)
シャーペン一本で描いていましたが、
今回はインクで色を乗せてみました。
(以前「ひとしづくの心」でご紹介したインクです)
青ざめている。頬もくちびるも。
しかし血だけは赤く、血の涙もしたがって赤い。
生死の境をさまよう主人公(皇帝)の姿です。
どうも私は色を乗せすぎるようで、
一度塗った絵を、やはり今回も水洗い。
すべて水に流して、残った色がこれです。
今回はあえて仕上げずにそのままにしました。
血涙のあとも少し残っていますね。
血の涙。
暖かな場所で戦争指導をしている人たちに
その意味を考えてほしいです。
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