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燕子花図
先日、杜若について書いていたら、これを見に行きたくなった。
けれど、緊急事態宣言中は休館である。
こちらは、かきつばたを『燕子花』としている。
建築家・隈研吾氏の設計による竹の生垣のある美術館。
ひんやりと静かな佇まいの通路が好きで、庭園でお茶を飲んだり、ミュージアムショップでお香や火箸を買ったり・・・。
火箸はマットな銀色で、先の細り具合が美しい。
うっすらと引かれた線もいい。
そして、小さくて細い。
そんな何気なく楽しめていた日常が懐かしい。
緊急事態宣言前に何気なく立ち寄ったら、警備員さんに
「ご予約は・・・?」
と聞かれて、そうだった・・・今は・・・。
と出直した。
今のお時間でしたら、予約なしでも受付で言っていただければ大丈夫だと思います、と丁寧に言ってくださったのだけれど。
美術展に行き、真剣に見すぎて頭痛がしてしまうのは、子供のころからだった。
子供の私を、美術展や銀座の画廊廻りに私を連れ出してくれたのは、絵描きの知り合いが多く、自らも美術品が好きな祖母であった。
当時の身長で、目線を上げて真剣に一枚一枚見ていると、疲れて頭が痛くなってしまうのだった。
それは大人になった今も同じで、人混みにいるだけで頭痛がしてしまう。
ついには自分なりの廻り方をするようになった。
さっと見て、気に入った絵にだけ、戻る。
文字は必要そうなところを斜め読みにして、図録で確かめる。
できたら、本当に気に入った一枚の前にベンチがあると嬉しくて、そこに長いこと座っている。
そして、今日はここまでにして・・・と思って、また行く。
一気にたくさんの情報を入れずに、好きな一枚を見つけられたらいいと思うことにした。
美術館のカフェは、そういう意味でもお休みするのに必要で、楽しみな場所だ。
こんな風に、カフェの天井を切り取って見たりするだけでも、面白い。
この連休は大人しくして、本を読んでいる。
絵は描かないのかな?と自分に聞いてみるけれど、そういう気分ではないようだ。
「そのうち、気が向いたらね。」
と心の声。
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