物言えぬ者たち
隣の人が開けた
スナック菓子の袋から
中身よりもたくさん詰められてた
空気が申し訳無さそうに
音も立てずに溶けていった
毎月の検針の後に
残された伝票に載ってた
前月よりも少しずつ上がり続ける
料金は容赦も感じさせずに
静かにわたしを見つめてる
飽く事もなく
富を掻き集めようとする人達
なす術もなく
手元の恵みを分け合うわたし達
何か言わなくちゃ
けど、言葉は喉元に詰まってて
このままじゃ窒息しそうダ
二日月
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?