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母と私

父は優しい人だった。
そして良き理解者だった。
父の事は好きかと聞かれたら「好きだ」と
すぐ答えてた。
でも 母の事は「嫌いではない」と答える。

世の中 母と娘の関係は 同性同士なので 
友達のような関係だと答える人もいたり
私のような 複雑な思いを持ってる人も多い。

母はよく家出をする人だった。
小さい頃 朝起きたら 母がいなくて
心細くてよく泣いていた。
小学生の頃 又もや家出をして
学校から帰宅したら 父が「お母さんが出ていった。今日からお前がこの家の事をしないといけない」と言われた。
その時は 今度はホントに帰ってこないのかも
と覚悟した。
この時の家出は いつもより長くて 私が家事を一気に引き受けなくてはならなかった。
でも家事は 小さい頃からやらされていたので 慣れてはいたけど
友達と遊べないのが とても嫌だった。
そんな事を繰り返す母だった。

今思うと 私は何度も母に捨てられたんだ と思ってる。
そんな複雑な感情を 母には持っている。

そして 母はいつも小さな私に頼る人であった。
いつしか 母の母になってる私がいた。
それが 当たり前の毎日になっていた。
そして そんな母を見捨てる事はできなくて どうにかしようと
私は必死にやってきた。

結婚して 家を出た時
私が一番感じた事は「やっと自由になれた」と

でも 何か困った事があったら 実家に呼ばれる
結局 母からは自由になれなかった。

そして 今 そんな母の介護をしている。




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