回顧録 vol.7 レニングラードまで鉄道の旅
1泊2日で、モスクワからレニングラード(現サンクトペテルブルク)へ小旅行。
ロシアの駅は行き先が駅名になっている。
レニングラードへ行きたいときは、レニングラード駅。
ミンスクヘ行きたいときは、ミンスク駅から乗車する。
さて、モスクワのレニングラード駅から、夕方、鉄道に乗った。夕方と言っても、真っ暗なので夜行列車に乗る気分。
寝台列車なので、横にもなれた。
列車にはコンシェルジュのような人がいて、お湯が欲しいときは、持ってきてくれた。
6時間ほどの長旅なので、乗車前に食べ物を用意した。
その列車には偶然にも日本人が乗車していた。たしか、大学教授をされていたという方だった。あまり話しはしなかったが、何故か心強かった。
途中、30分ほどある駅に停車した。
カーテンから外を覗くと、クリーム色の宮殿みたいな駅舎が見えた。タイムスリップしたかのような景色が見えた。
あまりの美しさに何分も眺めていた。
駅名を必死で探したが見つからない。
帰国してから調べても分からない。そして、2020年のいま、記事を書くために調べても、見つからなかった。思い出として留めておくことにした。
しばらくして、またレニングラードへと走り出した。
外は雪化粧をした針葉樹が流れ、ぽつりぽつりとオレンジ色の灯りがついた家が見えた。
世界一広い面積を持つ国、ロシアへ来たと実感した時でもあった。
やがてロシア人の女性が、乗車してきた。
すぐに彼女はベッドで寝てしまったので、話しはしなかったが、外国人がいることに驚いていた。
レニングラードへ着く頃、彼女は起き、支度をしはじめた。駅に着き、降りるときにロシア語で何か話してくれたが、ロシア語の分からない自分には、全く分からなかった。
少しロシア語を勉強しておくべきだと痛感した。
ロシア語のアルファベット、キリル文字は滞在中に読めるようになったが、意味はさっぱり理解できなかった。
駅からホテルへと、また用意されていたバスに乗車した。