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【読了】寺地はるな「川のほとりに立つ者は」

寺地はるな「川のほとりに立つ者は」
「ダ・ヴィンチ」でみて気になった本。


カフェで働く主人公が読もうとした本は、喧嘩別れしたままの恋人の持ち物だった。落ち着かない気持ちでいたところ、恋人の入院を知らされる。


「できること」と「できないこと」があるのは当たり前だけど、できない理由は色々あって、「努力すればできるけどとてもしんどい」こともある。

思えば社会というのは「できること」が前提になっていて、自分も「できる」方がいいのでは?という前提でみてしまっているのかもしれない。

「できない」を巡る物語は美しい。
けれどあくまでも本人が「できる」を求めない限りは、「できる」側の傲慢でしかないように感じる。
一方で自分の「弱さ」を理由に、他からの優しさや援助を得ようとする人もいて、そういった人を利用して「助けることができる」自分になる人いる。

SNSで目にした「勉強は誰でも報われる努力」「努力できる環境が既に恵まれている」といった話を思い出しました。
せめてまっすぐ相手をみることができればと思う。

(20240103投稿文の再掲)

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