読書記録|Just Keep Buying
FPが著者のお金に関する本やコラムを読んでいて、違和感を覚えることはありませんか?
例えば、収入に対する貯蓄の比率や節約に関する記述。
おそらくFP視点のセオリー通りの内容で正しいんだろうけれど、読んでいて、違うなあ、と思うことがよくありました。
特に節約に関する箇所。
いわゆる無駄な出費に関する記述。
まあそうだけれど、なんだかなあと思うことがありました。
コンビニ通いもスタバも無駄です、と言われてもねぇ。
スタバで注文したコーヒーで気分が上がったり落ち着いたりするのなら、それは我慢するべきではないし、コンビニは割高かもしれないが、勤務時間的にコンビニに行くしかない人もいるだろうし、コンビニで日々の食事を調達することがベストアンサーな人もいるだろうし、コンビニで売られているお菓子の新発売が楽しみだったりするだろうし。それは一概に無駄遣いとはいえないのでは?
などなど、おっしゃることもごもっともだけれど、なんかFPのいうことを間に受けていると、人生の面白い部分や余裕を感じさせる部分が大幅にカットされてしまい、逆に生活がキツい未来しか見えないと思ったことがありました。
かといってキリギリス的な生活も将来詰みそうだし。
現実的に豊かさや充実感を得られるにはどうしたらいいのか?良いロールモデルはないか?と探していました。
話題になっていた、この本を手に取ったときも、アメリカの本ならではのイケイケな内容か、よくある節約志向な内容なんだろうな、と予想していました。
実際は、、、、良い意味で期待外れでした!!
データサイエンテストならではの、データを根拠にしたセオリーには、もしかしてそうかも?と思っていたことがデータに表れていたようです。
数値・数式の根拠はサラッと書いてあります。難しく考える必要はありません。
シンプルにこうするといいよ〜と紹介しています。かなり簡略に説明しているので、難しく考えずにサクッと計算してみると良いと思います。
全体的に人並み以上の収入があって、もっと豊かになりたいと思っている人にお勧めの内容です。
リッチになりたいならビジネスオーナーを目指せ→まずはサラリーマンなら会社で昇格・昇給を目指すべきだが(人的資本の向上)、積み上げて金融資本への転換を目指すべき。
いきなり起業は、難しいですから。起業と言われた途端、現時点でそこそこな人にはハードルが高いです。
貯蓄率→人によってそれぞれ。元から貯蓄率が高い人ほど、収入が増えた分(生活水準を上げるなら)貯蓄率を上げる。
このように配分なら、生活水準を上げて、豊かさを享受しつつも将来的にキリギリスになるリスクを下げられる。
2倍のルール→自分にとって贅沢な支出をしたら、同額を投資に回す。(インデックス投信に投入など。)
これなら支出に罪悪感を覚えなくて良さそう。贅沢なものを欲しいという欲を認めつつ、投資も同額することで将来的なリターンも期待できそう。
全体を通して、これまでの資産運用のセオリーについて、メンタル面を無視していないところが新鮮でした。節約すれば、貯金できるだろうけれど、そういう生活はどうなの?とか、投資は、減ることもあるから、怖い、という場合はどうしたらリスクを抑えられるか、とか。
こういう視点は、これまでなかったので、おすすめです。
長期で資産を築くなら、投資。
近い将来に使うお金を貯めるなら、現金の貯蓄。
確かに・・・!と思いました。
けっこう具体的な投資行動の方法が書いてあってよかったです。
ちなみに個別は薦めていないですよ。
本当に節約しないといけない人というよりは、
そこそこ収入あるけれど、資産運用については、どうしたらいいのかわからない人向けです。