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ルスカの決心


僕は逃げていた

何から?

プライドから


どんな?

うだつの上がらない自分自身から


他の人の前では

もっと自信があるし


みんな

ただただ

チヤホヤするのに


ルミナに出会ってから

起きたすべてから逃げたくて

怖くて痛くて重くて

自分の全てを否定されたように惨めになった自分を守ってあげたかった


だけどその全ては違っていた

ルミナはただ

どんな僕も愛してくれていたんだ


僕が自分で自分を認めていなかっただけで

他の人となら

もっと楽に

何も背負わずに問題も起きずにただ楽しくて

そう思った


でもそれも違っていた

自分を認めていない僕が

他の誰と何をしても同じなのだ


何も進まないし

何も成し遂げることはない

苦しかった


だけど覚悟を決めた

その覚悟が僕を変えた

僕の世界を変えた

ただ覚悟しただけ


それで

明るい未来が

明るい仲間がやってきて

彼らは僕を救った


いろんな人がいて

いろんな生き方がある

そのことを知った


みんな素敵で

みんな自由だ

僕もその一人

そうやって少し僕は成長した


その僕が一つ自分に投げた質問があった

「ルミナがいない人生を僕は選びたいの?」

もう二度と会わないことになる人生を


すると急に悲しくなって

あたりが暗く寒くなって

気がつくと塀の中にいた


あの喜びの出会いから今日までの日々

僕の心の中にずっとあった

その心の中の優しい光が

急に消えて


するとあたりは

自分のことに忙しい人たちで

ぐるぐると回っている世界に僕を連れ出した

お酒や踊るための音楽や豪華な食事


その全てがルミナとなら

どれほどに素晴らしいのだろうと

僕は涙が溢れた

もう離れないと決めたはずなのに

僕はまた逃げたのだ


もう一度

自分の弱さに

心の底から嫌気がさした


自分を好きになるはどうしたらいいのだろうと

本気で苦しんだ


ただただ自分に集中した

勉強と仕事にただただ

そしてようやく自分を自分だと言えそうなところにいるんだ

これが僕なんだ

これが


そしてその生き物を

僕は好きだと言えるよ

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