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NISHIWAKI
2017年10月25日 20:12
--- 1 深夜の出撃 夏まっただ中、自由演習のために艦娘たちが泊まっていた深夜の鎮守府本館にけたたましいブザー音が鳴り響く。「な、なに!? このブザー!?」 那珂は寝っ転がっていたソファーから飛び起きて慌てて靴を履いてロビーを後にした。向かうのは当然、さきほどまで提督らと一緒にいた3階の広間である。 ブザーは5回ほど鳴ったのちに音が止まっていた。 3階の広間に着くと、提督と明石は
2017年10月18日 20:45
--- 11 深夜の鎮守府「ん?ふぁぁ……。」 眠りが浅かったのか、那珂は深夜に目を覚ましてしまった。携帯電話の時計を見ると1時を回って十数分だ。3人でしていた枕越しのトークを打ち切ってから2時間ほど経っている。夏向けの薄い掛け布団に包まれた自身の体をもぞもぞと動かし体勢を変えて再び寝ようとしたその時、自身の隣、和室の入口に近い方に寝ていた明石がいないことに気づいた。 念のため他のメンツ
2017年10月14日 20:01
--- 10 就寝 工廠で艤装を片付けた那珂たちは工廠の戸締まりをした明石と一緒に本館に戻ってきた。すでに他の技師たちは退勤していていない。 大して汚れてはいないが潮風と若干の水しぶきにあたっている一同は当然お風呂で頭がいっぱいである。出撃していない明石も夕食を食べ終わった後の少女たちの夜間訓練準備と工廠の戸締まりなど最後の一仕事を終えた後なので入りたくて仕方がなかったが、それよりも責任ある
2017年10月11日 21:15
--- 9 悩む神通 3回めの雷撃訓練をさせていた那珂は突然離れたところにいた五十鈴から呼びかけられた。「なぁに~~?」「ちょっと来てー!」 はっきりと言われないがあちらで何かあったのかと不安を持った那珂は五十鈴の言葉に承諾することにした。川内と夕立にそのまま続けておくよう言いつけ、サッと移動して五十鈴のもとに向かった。「どうしたのさ五十鈴ちゃん?」 問いかけた後、那珂は五十鈴の
2017年10月7日 19:55
--- 8 夜間訓練 必要な装備を持って那珂たちは夜の海、いつもの堤防の側の消波ブロック帯の近くに集まった。夜も完全に更けて全員の気分がおやすみモードに入りかけていることわかっていたので、夜間演習・訓練が可能な制限時間の1時間きっちりやるつもりはない。 那珂と五十鈴としては、夜動くことの感覚を少しでも掴んでもらえればよいと考えていた。一度全員で経験しておいて後は各自必要に応じて経験を積んでく
2017年10月4日 22:07
--- 7 お泊まりの夜、始まり 執務室に入った那珂たちは早速提督にそれぞれ聞きたいことを確認し始めた。「提督!お風呂上がったよ。」「おぉ。どうだった、使い心地は?」 提督の質問に3人は顔を見合わせてから揃って答えた。「さいっこうだったよ!」「最高でした!」「とても気持ちよかったわ!」 中高生3人から満面の笑みで評価をもらった提督は笑顔で返す。「そうか。これで皆に戦いの疲れを