青森の海に消ゆ(汗)。
自然は怖い!!。
なめちゃいけない。
…冬の日本海は、演歌が似合う。
北島三郎なんて、もうサイコーだ!。
アイヤー!カモメが凧みたくなって、沖合いの空に飛んで行くぅ…。
JR五能線の深浦駅の近くに「大岩」という景勝地がある。
大きな岩礁だが、すぐそばにまで歩けるように、歩道が設置されている。
私は深浦駅で下車して、この「大岩」で撮影をしようと決めた。
ひとり旅、きまま旅の良いところだ。
適度に荒れ気味の海は、迫力があった。
波しぶきがカメラにかからないよう気にしながら、岩礁やら、鴎やらを撮り続けた。
…海無し県群馬の人間だから、もう楽しくて仕方がない!!。
時間を忘れて撮り続けていた。
ふと、次の列車の時間が気になった。
一時間近く経過している。
さて、戻らねば…と、後ろを振り返り、私は凍りついた!!。
「み、道が無ぇ…」
…海を知らない山のおサルさん。
海には潮の満ち引きがあるのを忘れてた!!。
歩道は30センチ程、海の下に潜ってた。
行くしかないっ!!。
歩道が見えるうちに、海の中をジャブジャブと歩いて行く。
カメラバッグを高く背負って、必死、もう、必死に歩いた。
駅にたどり着いたときには、見るも無惨な有り様になっていた。
停車していた列車の車内で靴下を履き替え、崩れるようにシートに座り込んだ。
はあ…助かった…。
このとき幸いだったのは、厚手の毛糸編みの靴下を履いていたこと。
歩き続けられたのは、このお陰だ。
予備の靴下を持参していたのも大きい。
この後はぐったりとしたまま、夜の帳を眺めて過ごした。
内陸に入ると、夜は自分のいる場所がわからなくなる。
青森駅に着いた頃は、8時を回っていたか。
もう、二十年以上昔の話。
大きなリュックのカメラバッグに、旅の荷物とカメラ機材を入れ、青春18きっぷで挑んだ旅。
ボディはα8700i。
レンズはシグマのAPOの望遠ズーム一本という割り切り様。
それにコニカビックミニ。
フィルムだけはリバーサルと、モノクロを多めに用意した。
カメラ以外の持ち物が多かった。
厳冬期の日本海だから。
それが結果として、旅をそのあとも続けられる大きな助けになった。
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