一人で居たいだけ、なんだ
私は一人でいる時間が一番好きです。
但し「人間嫌い」では、ありません。
人間が嫌いなら今の仕事は出来ないでしょうし、特に高齢の方とお話するのは含蓄があって、楽しいものですから(…勿論、人にもよりますが)。
幼少の時分から、そうなのです。
幼稚園の砂場を独占したくて、チャイムが鳴ろうが、先生が大声で呼ぼうが中に戻らなかったのは、別に独占欲が強かったからじゃ無いです。
ただただ砂場の山にトンネルを開けたかっただけ。
開通するまで諦めたく無かっただけです。
こう言うところは今も変わり無くて、温泉の露天風呂は占有したい人だったりしますね。
昨日は栃木方面に出掛けました。
大谷町→足利市と回って帰ってきました。
大谷町は…混雑!!。
びっくりしました。
今までに二回行っている場所ですが、こんなに混んでいた事は無い。
以前に行ったときは、広大な駐車場に車はパラパラだったのが、今回は第四駐車場まで満車という有り様。
そして家族連れ、カップル、仲間同士が多数。
一人で来てる人は稀でした。
殊に「大谷資料館」は、殆んどがそういった有り様でした。
そりゃあ寂しくないか?と言えば嘘になります。
観光に来たわけだから、誰かと話はしたい。
撮影で街中にいるときとは精神状態からして異なります。
スナップのときは「無心」です。
ただ歩き、ただ撮影する。
自分が感じたままに撮影しないと、行為そのものが嘘になりますからね。
ただ今回は観光。
隙だらけの自分で「近寄るんじゃ無えよ、オーラ」は発して無い。
…しかしそれでも干渉はして欲しくないんです。
「だから連休中は嫌なんだよな」とは思いますが…仕方ないですね。
大谷資料館、大谷観音、平和観音と見て回りましたが…いや、本当に石だらけの町でした。
家も、自販機も、ごみ箱も…土産物もみんな石。
ああ、家は一部ですが…それでもまず他で見たことは無いですね。
暫くは大谷石は見なくて良いです(笑)。
帰り途、夕刻近くになり急に
「渡良瀬橋の夕日を見よう!」
…と思い立ちました。
少しの寄り道。
足利市に着く頃は、落日ギリギリでした。
足利には何度も来ています。
ただ、夕方まで居た事は一度もありません。
やはり夕餉の事が気になりますし、私一人だけで夕食というのも何ですし。
独り暮らしなら気にもならないのですが。
渡良瀬川の川岸は今、大規模な工事が行われているようです。
以前は停められた河川敷に車が入れません。
落日が迫り焦りましたが、どうにか車を停めて、少し離れた渡良瀬橋へと向かいます。
夕暮れの渡良瀬川の堤防を歩くのは気持ちが良いものですね。
空が広くて、川は穏やかに流れて…神社の提灯が山に上るように点き始めていました。
…何かこう「小さな街」なんですよね、足利って。
都市過ぎもしない、田舎でもない…そういう場所にいつかは住んでみたい。
群馬も似たようなものですが…自分が住んでいる場所は、少し気忙しいところがあって、これが妙に癇に障るのです。
小さな街で、静かに暮らしたい。
雑音が入らない、あまり何かに追われない…そんな時間が欲しいものです。