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定休日の銀座メゾンエルメスを探検! 「フラヌール de 銀座メゾンエルメス」〜6月のランタンエルメスは「フラヌール(そぞろ歩き) 」

こんにちは。
6月のランタンエルメスのテーマは「フラヌール(そぞろ歩き)」。
好奇心の赴くままに、定休日の銀座メゾンエルメスを散策する!という嬉しい機会をいただきました。

2024年のエルメス年間テーマは「フォーブルの魂」。フォーブル=サントノーレ24番地に位置するエルメス第1号店の魂(スピリット)を受けつぐ銀座メゾンエルメスが、今年一年マンスリーテーマを設けてイベントやインスタレーションを行なっているプロジェクト《ランタンエルメス》。

1月の「ボタニカル」から始まり、毎月楽しみにしている《ランタンエルメス》。
(記事「東信さん手掛けるエルメスのフラワーショップ〜1月のランタンエルメスは『ボタニカル』

1月のランタンエルメス「ボタニカル」

今回は、銀座メゾンエルメスのB1F〜4Fまで自由にフラヌールしながら、各階に設けられたスポットでお花をいただく、という素敵なイベントを体験させていただきました。


1F

いつも混雑している1Fに誰もいない!こんな光景初めて。
フラヌールを始める前にフォーブルの香り、《屋根の上の庭》をシュッとひとふきしてくださいました。

リンゴや洋ナシと力強い草を思わせる、緑のボトルが爽やかな《屋根の上の庭》。

オード・トワレ《屋根の上の庭》は、フォーブル=サントノーレ24番地に建つエルメスの「屋根の上」に広がる庭の香りなんです。

フォーブル=サントノーレ24番地。花火師の乗っていない馬がポツンと。
(記事「エルメス主催の国際馬術大会 Saut Hemès 2024(ソー・エルメス 2024)」)

2F

手すりにはサドルステッチで手縫いされたレザーのカバーがかけられています。

エトゥープ=モグラ色ですね〜
20年ほどかけて良い感じにクタクタになってきた私のエトゥープと。

底に鋲の付いているバーキンは床に置いてラフに使っても大丈夫よ、というバッグ。カジュアルの最高峰だと思ってる。

エルメスのスペシャルオーダーが展示されている2Fのこのスペースが好き。
イタリアの建築家レンゾ・ピアノによるガラスのファサードの美しさを感じられるので。

メゾンを覆う約1万8千個のガラスブロックは45cm角。ブロック4つでちょうどカレの大きさ(90cm)になるように設計されています。

同じポーズをして下さいました。

いい遠近感。

レジ横には、山口晃さんの《エルメスの職人たち》 の原画を紙にプリントしたものが飾られていました。ああ、これは気づかなかったわ。

馬とバイクが合体した架空の乗り物を中心に、エルメスの職人さんたちが働く様子をちりばめたものです。それも江戸時代の日本の絵師が外国の見聞録を懸命にイメージして描くも、随所に自国風が表れてしまった体の、まげを結った男や下げ髪の女がたすきがけでさまざまな工程を進めているというアナクロニズムの情景です。
この原画制作のためにフランスにあるエルメスのシルク工房を見学したのですが、そのとき拝見した職人さんの仕事ぶりをぜひ描きたいと思ったのです。

銀座メゾンエルメスでの記憶の逍遥あれこれ 山口晃

私の《エルメスの職人たち》のカレは淡い水色。
馬の表情が優しい。ちゃんと鎧もあるし、

蹄鉄も付いてるの。馬とバイクのキメラ。

シェーヌ ダンクルもちゃんと、ね。

そして鞍職人さんの横にちょこんと座っているお猿が愛らしくて!

一緒に出かける時にはいつもなでなでしてる。

フォーブルの屋上には、騎乗の花火師ならぬ侍。

2024年のリボンには年間テーマ「In the Spirit of the Faubourg(フォーブルの魂)」。

bebeのコーナーは愛らしさと柔らかさに満ちている。
スモーキーグリーンのタイルと床の茶色の色合いが好きでここでいつも立ち止まるのよね。

もうね、Alice Charbinの描く馬とbebeが愛らしすぎて目にすると連れて帰ってしまう。

ジップも鎧(あぶみ)。馬に乗る者としてこういうところが愛おしいのよね。

おおっ、カフェがハーブの香りに包まれている!

ちょっと痛そうな…拍車。

エルメスが管理しているファームから届いた、4種類のハーブ水が用意されていました。

もちろん無農薬・無化学肥料で栽培されたハーブが使用されています。

花美し!ガラスブロックキレイ!と興奮し、

ハーブの説明をして下さったのにメモするのも忘れぶっ飛んでしまった。申し訳ない…

でもしっかり4種類全ていただいてきました。苺の香りのするミントが美味でした。

3F

時計のフロア。天井にはフォーブルの要素であるギリシャ風照明やレリーフ。

3代目エミール・エルメスの時代から集められている絵画や書籍、オブジェなどが収められているミュゼがフォーブル店に存在します。これらのコレクションは、ミュゼから銀座や各地のエルメスに出張しています。

エミール・エルメス コレクションからの絵画。

美しいハミも。

重厚な茶色で覆われた空間はジュエリーのコーナー。

プレタポルテ(既製服)のフロアでは、畳から着想を得たパターンが絨毯に。

4F

4Fはバッグやスモールレザーグッズ、馬具のフロア。

1837年、ティエリ・エルメスがパリで馬具工房を開き、3代目のエミール・モーリス・エルメスが馬車の衰退と自動車産業の発展を予見し事業を多角化してきたエルメス。ブランドの原点である馬具。

エルメスは乗り手と馬に合わせて一つの鞍を一人の職人が作ります。
そしてすべてのバッグは、この鞍を縫う「サドルステッチ」で仕上げられています。

少し乗った後に腹帯を締める瞬間が好きなのよね。

細長いガラスから、ピロティの向かいにあるフロアをそっと見るのが好き。

採光がとても美しく感じられる4Fの階段。

B1F

地下のメンズフロアへ移動します。
ネクタイを吊るしている金具も鎧なんです。

ソー・エルメスの会場でも鎧フックが使用されていました。

服のオーダーができる特別な青の空間。

壁に本のように並ぶのは生地見本。

粋な竹のパーティション。

こんなところにもレザー!

お花をいただいて

花に対する愛情が感じられたこの方、ドレサージュの正装がお似合いでした。

1Fに戻り、お花を持ち帰りできる状態にしていただきます。
ん?この感じは…

やはり!東さんの花屋さんでした。いつでも花は嬉しいね。ありがとう!

スタッフのユニフォームに施されている刺繍は、東さんによるドローイング。

モザイクタイルに囲まれたエクスリブリスは、エルメスの蔵書印。

エルメスのロゴには馬、馬車、従者が描かれています。これは、馬=エルメスというブランド、馬車=商品、従者=職人を表しています。主人=お客様が不在であるのは、最高の品質を提供するがそれを選ぶのはお客の自由、という思想が流れています。

イベントスタッフの方も乗馬用のチャップスをちゃんと着けていました。誰も気づかないであろうところへのこだわり、流石だ。

ピロティに出ると、彫刻家 新宮晋氏の作品「宇宙に捧ぐ」がキラキラと輝いていました。

レンゾは「僕の建築にアートは不要だが、新宮の作品は別だ。そこには機能と動きがあり、スペースを豊かなものにしてくれる」と言ってくれました。ですからこの作品は建物の装飾などではありません。風や光や重力など自然エネルギーによって動く彫刻を通じて、都会の真ん中にも自然の原理は存在するということを証明している装置なのです。
地球は豊かな自然環境に恵まれた素晴らしい星なのに、人類は自らの手でそれを滅ぼそうとしている。そのことを、この彫刻を見上げる機会がありましたらぜひ思い出していただきたいのです。

地球の未来に思いを寄せるための装置 新宮晋

エルメス5代目のジャン=ルイ・デュマからの依頼でつくられたこの彫刻は、銀座の光をとらえて、その光を屋上に設置された騎乗の花火師にむけて、そして街路へと光を拡散させながら届けます。

蛇骨のようなガラスブロックの切り口の連なり、惹かれるんですよね。

小窓にも好きが沢山。

ユニコーンもいるよ。

ちょっと!ブーツを脱ぐときに使うブーツジャックまである!

なんてこだわり…素晴らしい。これ企画した方にお会いしたい。
ユニコーンと東さんのお花、嬉し。

先日ふらりと立ち寄った際に出会った、銀座メゾンエルメスのノート。

屋上にお相撲さんがいたりして。

「TOKYO」もカワイイ。

「Our first customer was a Horse (メゾンにとって馬は最初のお客様)」

エルメスはどこを切り取っても馬の気配が漂います。
馬好きの私はこの空気が好きでメゾンに吸い込まれます。何も買わなくても、何も買えなくても。

いつも美しいと嬉しいをありがとう。

(エルメスジャポン 掲載許可済)



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