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オキーフの愛したゴースト ランチで考えたこと / Abiquiu(アビキュー)・ニューメキシコ vol.2
こんにちは。
今日はShip Rock を後にし、サンタフェに向かいます。北から入るルートを選んだのは、途中のAbiquiuにあるGhost Ranch に寄るため。
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奇妙なことに、Abiquiuまでの景色が全く思い出せない。唯一覚えているのは、70マイル(約110キロ)で走ってるのに道沿いを歩いてた亀の動きを鮮明に捉えたこと(甲羅の線までクッキリと見えた)。周波数の違うスポットに入り込んだのか…
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Abiquiu にあるゴースト ランチ。
ジョージア・オキーフは、1940年にこの牧場主から家1軒と7エーカーの土地を譲り受けます。
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赤と黄色のカラフルな岩、荒涼とした大地はオキーフのお気に入りの被写体。
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1955年、ゴースト ランチはPresbyterian Church(長老派教会)に売り渡されます。
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“I wanted enough land to keep a horse. All Arthur would sell me was enough for my sewer!”ーGeorgia O’Keeffe
ゴースト ランチの一軒家はオキーフが一年中住むには適していなかったので、彼女は冬を過ごすのに快適な家を求め、少し離れた所で朽ちかけたアドビ建築の家を見つけ改造し、NYから移り住みます。
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現在、長老派教会が運営するゴースト ランチはリトリートセンターとして開放され、ここから少し離れたところにあるオキーフの家は、事前予約制のガイド付きツアーでのみ公開されています。
ゴースト ランチを訪れる前は、その後オキーフの家も行こうと思ってたんです。でも、急に空虚な気分になり、スキップしてサンタフェに向かいました。
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中西部を走ってると時が止まったように感じるところがあります。勿論、すべての地域ではありません。ただ自分が色がついている、と強く思わされる場面も珍しくありませんし、ちょうど映画『OPPENHEIMER』が公開されていた時期でもありました。
1945年7月16日午前5時29分45秒、極秘プロジェクト「マンハッタン計画」の下で進められた原子爆弾が炸裂したのが、ニューメキシコ州にあるトリニティ実験場。
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高校留学時代、歴史の時間に「パールハーバー」という単語を先生が発した途端、クラス全員が私を振り返ったのを思い出した。
引っ込み思案で、度胸も英語力もなかった私は、自分の考えをきちんと伝えられる人になるって、強く自分に言い聞かせた。批判じゃなくて意見を。
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なんかね、言葉にできない感情がブワーっと湧き上がってきて、ひたすら走った。
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この事象は、この感情は私に何を伝えようとしてるんだろ。
俯瞰してみると、ああ今自分は「イヤ(悲しい、不快、辛い〜)」を体験してるのね、と思える。そうすると湧き上がってきた感情を受け入れられる。否定すると、同じボリュームの違う体験で戻って来るのよね。
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サンタフェに着く頃にはスッキリ。サンタフェ鉄道の周辺もキレイになってた。
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なんだかとりとめのない記事でしたが。トワイライトゾーンなゴースト ランチ周辺で色々湧き上がってきた、という回でした。
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サンタフェに続く。