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『スナ・フジタ図鑑』刊行記念展

こんにちは。
森岡書店で『スナ・フジタ図鑑』刊行記念展が開催されると聞き、銀座へ走りました。

藤田匠平と山野千里の夫婦による陶芸制作ユニット、スナ・フジタ。2005年に活動を開始し、2014年よりスナ・フジタの名前で作品を発表。

京都を拠点に活動されるおふたりから生まれる器は、懐かしい優しさと柔らかさを運んでくれます。

スナ・フジタの作品320点が掲載された作品集、それが実物の器と共に銀座の森岡書店に!これは興奮するでしょー

森岡書店は、神田古書街で8年間書店員として働いた経歴をもつ森岡督行氏が「一冊の本を売る書店」として2015年5月にオープンした本屋さん。一冊、一室。

空間を抱える建築物と土地の持つ空気感、ここに纏わるすべてが一冊に向けて集約されているような氣を感じます。

日本で初めて報道写真を標榜し1933年に結成された制作集団「日本工房」が入居していたという、銀座一丁目にある鈴木ビル。

わぁぁ!泣けてくるほど愛らしい。

幼い頃から図鑑を眺め、今でも創作は図鑑を見ることから始めることが多いというおふたり。見る人が何かにバッタリと出会っていただければ、という想いから図鑑と名付けられた作品集。

図鑑は、「いきものたち」と「わたしたち」とに分類されているのですが、そこには境界線がないように思える。だって、いきものたちとわたしたちはいつもどこか触れ合って、一緒に楽しく過ごしているから。

両脇にお猿。

どうしようもなく愛らしかったのが〈おもちゃ片付けないふたもの〉。
おもちゃも何もかもが散らかって、インテリアとかお洒落とかそんなもの吹っ飛んで子育てしてたあの頃を思い出した。

じんわり込み上げてくる。

くまちゃんもうさちゃんもペンちゃんも、遊び疲れてみーんな一緒にケロお布団で寝てる。

スナ・フジタの器は源体験というのかな、懐かしい何かを憶い出させてくれます。

木登りしたよね、蔦でターザンごっこもしたよな。今でもツリーハウスは私の憧れ。

盆栽とおじいちゃん

鳥さんと会話してるおじいちゃん

取手にもブランコしてるおんなのこ。

ひな鳥と見つめ合ってるおじいちゃん。記憶のスイッチがブワッとオンになった。

ちょっと図鑑から。

やったよねーこれ。

〈銭湯ぐいのみ〉

ワニが子どもを甘噛みしてるぅー〈ジャングルポット〉。

芋虫とどこへ行こうか〈昆虫ふたもの〉。

おおっ、ご先祖さま!〈原始人ボンボニエール〉。

古代魚とどこまでも。

ボンボニエールで浮かんだのは、インターメディアテクで見た宮中の慶事の際に特別な引き出物として制作されたボンボニエール。
(記事「東京駅前の「驚異の部屋」を見に行こう!インターメディアテク(東京大学総合研究博物館+日本郵便)② / 後編」)

インターメディアテク
空間・展示デザイン Ⓒ UMUT works

いきものとわたしたちはいつもどこか触れ合って過ごしてる。
子どもの足の裏と優しい馬の表情が愛らしい〈ウマ達ふたもの〉。

で、足の裏で思い出したのが鬼太郎。
(記事「暗夜の住民に会いに。「水木しげる記念館」 と「鬼太郎列車」 / 鳥取④」

境港駅前の鬼太郎。足の裏カワイイと思ったのよね。

そして互いの違いを尊重し合って生きている。

飛ばないものたち「別に不便ではない」

おーロエベからみずみずしい緑が届いていました。

センスイイ。

2023年のコラボレーションはみんな夢中になりました。

マンドラゴラ好き。

2024年は迷わずウツボ!を連れて帰りました。

スナ・フジタの器は境界線のない世界へ誘ってくれる。それはどこか遠いところにあるものではなく、現実と思わされているものから、足枷を外せばきっとすぐのところにある。

小さな世界「誰にとっても世界は広い」

線が引かれていない世界はなんて自由。

沢木耕太郎『天路の旅人』より。

「会期中に店頭にて作品集をご購入いただいた方のみ、作品の抽選販売にご応募いただけます。会期終了後に抽選し、ご当選者にのみ後日ご連絡いたします」ですって。

森岡書店オーナーの森岡督行氏

私のひとつ、当たればいいなー

『スナ・フジタ図鑑』刊行記念展
場所:森岡書店銀座店 東京都中央区銀座1−28−15 鈴木ビル1階
会期:2024年7月16日(火)〜7月21日(日)
時間:13時〜19時


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