見出し画像

成人年齢引き下げから4ヶ月

【 自己紹介 】

プロフィールページはこちら
このブログでは、2019年7月にうつ病を発症し、それをきっかけに同年12月からブログを始めて、それ以降、900日以上(ほぼ)毎日ブログ更新してきた、しがないサラリーマン弁護士である僕が、日々考えていることを綴っています。

(ほぼ)毎日ご覧くださってありがとうございます。本当に励みになっています。

【 今日のトピック:成人年齢引き下げ 】

忘れている方も多いでしょうが、今年(2022年)の4月1日から、成人年齢が18歳に引き下げられました。

成人年齢が引き下がることで影響が生じる場面は、

・契約を結ぶ場面
・親権がなくなる場面

の2つです。

未成年が、法定代理人の同意なく契約を結ぶと、その契約は、後日取り消される可能性があるので(未成年が成人になっても、契約当時未成年なら、取り消されるリスクが続きます)、未成年が契約を結ぶ場合は、必ず、法定代理人の同意を求められます。

「法定代理人」とは、多くの未成年にとっては、両親です。

父母が結婚している場合は、両親がどちらも法定代理人となります。

父母が離婚すると、離婚時に夫または妻を親権者と指定し、その親権者が「法定代理人」となります。

成人年齢が引き下げられる直前は、「成人年齢が引き下げられます!」と騒がれていましたが、まあ、現代では、未成年は圧倒的少数派で、テレビも見ていないので(そして、めちゃくちゃ大問題なのは、18歳未満の子どもがいる親世代も含めて、日本では少数派なんです)、すぐにほとぼりが冷めて、マスコミも成人年齢引き下げについて騒がなくなりました(たぶん)。

そもそも、成人たちも、いったい自分たちが未成年と何が違うのかわかっていない人が多いと思います。

だからこそ、よくわからず、「成人年齢が引き下がると被害にあう」なんて騒ぐんだと思います。

自分だって、消費者被害にあうかどうかわからないからこそ、「成人年齢が引き下げられると、子どもが消費者被害にあってしまう!」とよくわからないことを言ってしまうのでしょう。

まあ、僕からすれば、住宅ローンを借りてマイホームを買うなんて、まさに「被害」だと思っているのですが、これが「被害」であることに気づいていない大人たちがほとんどですから、子どもが成人になったらどんな被害にあってしまうんだろうと心配で心配で仕方がないと思います。

子どもが成人になってしまうことを心配するなら、そもそも、成人である自分がどんな立場にあるのか、ということを理解しなきゃいけません。

自分だって成人なわけですから、子どもが成人になるのは、「自分と同じ立場になる」というだけです。

成人である自分がどんな立場にあるのか、きちんと理解できていれば、別にこわがる必要はありません。

というか、未成年はいつか必ず成人になります。その時がやってきただけです。というか、自分だって、最初は未成年で、年齢を重ねて成人になっています。

自分自身が、未成年から成人に切り替わった経験があるわけですから、その経験を、子どもに伝えればそれでいいはずです。

それで、何の心配もいらないはずなのに、心配になってしまうのは、成人である自分のことすら理解できていないからだと僕は思ってしまっています。

なんか意地悪く書いてしまいましたが、要は、「子どもが成人になると心配」というのは「そもそも自分がどんな立場なのかわからずこわい」ということです。

で、ここで「成人の立場」を簡単に説明すると、「損も得も自分で引き受けなきゃいけない」ということです。なおかつ、「自分に知識がないせいで損しても、その損を引き受けなきゃいけない」ということも含まれています。

損を引き受けるからこそ、得も自分のものにできる。それが「成人」です。

これが「近代」という時代です。近代は、徒党や「イエ」を解体し、個々人の権利が尊重される世界を作り上げました。

その結果、自分が稼いだ利益を、誰に咎められることなく、自分だけで使えるようになりました。逆に、自分が豊かでない原因を、自分に求めるしかなくなりました。

こういった「近代」の仕組みは、社会をとても豊かにしましたが、そのしわ寄せ被害にあった人たちも大量に生み出しました。

「近代」というルールは、このように非常に残酷です。とはいえ、これは「誰も助けてくれない」とイコールではありません。ここがめちゃくちゃ大切で、近代というのは「誰も助けてくれない」ではなく、「助けてくれる相手を自分で選ぶ」です。

いくら「近代」という時代がやってきたとはいえ、「人は一人では生きられない」という人間の本質は変わりません。だから、近代は、「個人で生きなきゃいけない時代」ではなく、「自分でコミュニティを選ぶ時代」だと僕は思います。

損も得も自分で引き受ける。だからこそ、自分を守るコミュニティを自分で選ぶ。それが近代です。

「損も得も自分で引き受ける」という残酷なルールが敷かれているわけですから、自分ひとりで生きていくのはムリです。

損や得を引き受ける前に、事前に相談できる人がいなきゃダメなんです。

その「相談できる人」こそ、「コミュニティ」です。

なんか、成人年齢の話から変な方向に向かってしまいましたが、要は、「大人がきちんと、自分の立場と、その立場を踏まえた適切な生き方を知っていれば、成人年齢が引き下げられても、なんの心配もない」ということです。

ルールは残酷ですが、ルールを知っていれば、傾向と対策を考えることができます。

まずは、きちんとルールを知りましょう。

それではまた明日!・・・↓

*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*:;;;:*

昨日のブログはこちら↓

僕に興味を持っていただいた方はこちらからいろいろとご覧ください。

━━━━━━━━━━━━

※内容に共感いただけたら、記事のシェアをお願いします。
毎日記事を更新しています。フォローの上、毎日ご覧くださると嬉しいです。

サポートしてくださると,めちゃくちゃ嬉しいです!いただいたサポートは,書籍購入費などの活動資金に使わせていただきます!