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#339 どうやったら自動車保険についてわかりやすく説明できるのだろうか

どうも,こんにちは。

古田博大(ふるたひろまさ)です。

このブログを初めてご覧になる方は,はじめまして。

いつもご覧くださっている皆様,いつもアクセスありがとうございます。

僕は,1990年生まれで現在30歳。2017年1月から弁護士として働き始め,ちょうど2年半が経過した2019年7月10日にうつ病を発症し,それから今日までずっと休職しています。

うつ病発症からしばらくは,眠ったり食べたりすることもままならず,生きることそのものが苦しい時期が続きましたが,長い時間をかけて少しずつ回復することができました。今は,週2日の休みをはさんで毎日出勤練習(慣らし勤務)を繰り返しながら,復職への準備を進めています。

うつ病をきっかけに「自分も何か行動したい!」と思い,2019年12月から,この毎日ブログを始めました。とはいえ,このブログでは,うつ病に関することだけでなく,日々考えたことを自由気ままに書いています。

書きたいことがたくさんあって,文章が長くなってしまうことも多いですが,ブログの負担が大きくなりすぎてうつ病に悪い影響を与えないよう,書き始めてから1時間程度でアップロードすることにしています(#ほぼ毎日時間オーバーしていることはナイショです

「書きたいがたくさんある」と「1時間でアップする」は両立が難しく,そのため,文章がつながっていなかったり,文章自体がわかりにくかったりと,弊害も多々あるんですが,どうしても「毎日ブログ」を続けたいので,毎日綱渡り状態ですが,アクセスしてくださる皆様のおかげで,今日までなんとか続けることができています(;^_^A

僕のうつ病の経過については↓でまとめています。

それでは,今日も書いてきます!

今日はタイトルのとおり,自動車保険についてなるべくわかりやすく説明したいと思っています。

自動車保険について説明しようと思ったのは,今日出勤したら,交通事故事件について同僚の弁護士と話したからです。

「交通事故について話す」って,とても物騒な感じがしますが,弁護士の仕事ってそんなもんです。

おそらく,「自動車保険」を正確に理解して加入している方は,意外と少ないと思います。かく言う僕も,弁護士になって仕事を始めるまでは,自動車保険について全然理解していませんでした。

仕事を始めたら,そりゃもうたくさん交通事故の案件を担当しますから,仕事をしながらいろいろと覚えていった感じです。

また少し脱線してしまいますが,僕ら弁護士は,高校受験に始まり,大学受験,ロースクールの受験,司法試験,二回試験と,何度も試験をくぐり抜けてきました。高校や大学に在学している最中も,いろんな試験を突破してきました。

そんな風に,無数の試験を受けてきたわけですが,試験には「点数」や「合否」が下されるわけで,試験結果によって如実にランク付けがなされることになります。言うまでもありませんが。

高い点数を取ったらうれしいし,低い点数だと落ち込みます。合格したらうれしいし,不合格だと泣きそうになります。

そんな風に,試験の結果に一喜一憂する日々が大人になっても続いていたわけですが,今になって振り返ると,別に点数の高い・低いや,合否によって,自分の能力に大きな変化が起きるわけではありません。

合格・不合格が発表される前の自分と,発表された後の自分で,能力に何か違いがあるかというと,全然ありません。

「合格した」とか「不合格だった」という歴史が自分に付け加えられるだけで,自分の頭の中の知識や能力には,一切の変更は加えられません。

こんなこと言うまでもありませんが,弁護士になりたての僕を振り返ると,こういった当たり前のことを思ってしまいます。

確かに,弁護士になったということは,司法試験にもパスしていますし,その前段階のロースクールの定期試験で合格点をとって単位を積み上げてきたことを意味します。司法修習の最後に実施される「二回試験」も,無事にパスしています。

とはいえ,「パスした」というその事実だけで,自分の能力に大きな変更が加えられるわけではありません。いくら試験にパスしても,そこに残るのは,20代になるまで社会の厳しさを味わったことすらなく,ただただ勉強ばかりしていた「おじさん」の自分です。

そんな「おじさん」が能力を身につけるには,ひたすら仕事にぶつかっていくしかないわけです。業務をこなしながら,その1つ1つの事件で必要となる知識を覚えていきました。

だって,覚えていかないと事件が進みませんからね(汗)。自動車保険なんかも,走りながら(=業務をこなしながら)いろいろと覚えていきました。

さて,自動車保険の話ですが,僕が今日同僚と話した事件は,自賠責保険には加入しているものの,任意保険には加入していない原付バイクが自動車と衝突した,という交通事故でした。

そもそも,「保険」って,毎月保険料を支払っているわけですが,その保険料は何の対価なんでしょうか?

毎月毎月,限られた収入の中から保険料を支払っているわけで,その保険料を支払わなくて済むんだとしたら,そのぶんだけ生活に余裕が生まれるはずです。

その「余裕」を犠牲にしてもなお,保険料を支払うのはどうしてなんでしょうか。「自動車保険には加入しなきゃダメ」とよく言われますが,じゃあ,苦しい懐事情を,より一層苦しめてまでも保険料を支払うことで,いったいどんなメリットを得ることができるのでしょうか。

自動車保険の場合の「メリット」,つまり,毎月毎月自動車保険の保険料を支払う理由は,「交通事故によって被害者に支払わなきゃいけなくなる損害賠償を,保険会社に肩代わりしてもらうため」です。

これを押さえておくのがめちゃくちゃ大事です。

「被害者に支払わなきゃいけなくなる損害賠償を,保険会社に肩代わりしてもらう」こと,これが,自動車保険に加入する理由なんです。つまり,自動車保険は,自分が「加害者」になった場合を想定しているんです。

ここが大事です。本当にだいじ。

自動車保険は,「自分が加害者になった場合に」,「被害者に対する損害賠償」を,「保険会社に肩代わりしてもらう」ものです。毎月の保険料は,この対価です。

だから,無保険の場合,自分が加害者となって交通事故を起こしてしまうと,保険会社に肩代わりしてもらえず,全額自分で損害賠償を支払わなければいけなくなります。

僕が今日同僚と話した事例は,無保険ですから,全額自分で払わなきゃいけないことになるわけです。

自動車は,あれだけの図体なのに高速で移動するわけですから,どんな被害が起きるかわかりません。交通事故で人が亡くなったりすれば,その損害賠償額は簡単に1億円を超えます。

そういったとんでもないリスクがあるからこそ,みんな自動車保険に加入しているんです。万が一自分が加害者となってしまった場合に,その損害賠償を保険会社に肩代わりしてもらわないと不安でしょうがないから,毎月保険料を支払っているんです。

ただ,保険会社に肩代わりしてもらえる金額にも上限があったりします。保険契約によって「上限」はまちまちです。もちろん,上限が高ければ高いほど,保険料も高くなります。

この「上限」が「無制限」の場合が,「対人・対物無制限」というやつです。「対人・対物無制限」というのは,自分が加害者となって交通事故を引き起こした場合に,その損害賠償を無制限に保険会社が肩代わりするよ,ということを意味します。

「対人無制限」は,「人的損害(=ケガや死亡)を無制限に肩代わりします」ということで,「対物無制限」は,「物的損害(=自動車や建物などの財産的な損害)を無制限に肩代わりします」ということです。「対人無制限」と「対物無制限」を併せて「対人・対物無制限」と呼んだりします。

この「対人・対物無制限」の自動車保険に加入していれば,自分が加害者となった場合,その損害賠償は全額保険会社が肩代わりしてくれますから,交通事故を起こしたとしても,少なくともお金の面では安心できます(交通事故で誰かにケガを負わせたり,死亡させたりすると犯罪なので,刑事責任は別途発生します)。

でも,先ほど「上限はまちまち」と書きましたが,上限が「無制限」じゃない自動車保険も存在します。最も代表的なのは「自賠責保険」です。

「自賠責保険」については,よくわかっていない人も多いでしょうが(僕もよくわかっていませんでしたし),これは,結局のところ,「少しだけ肩代わりしてくれる」自動車保険です。

「自賠責保険」は,法律上加入するのが強制されていて,加入していない自動車を運転することは犯罪です。ただ,「自賠責保険」で肩代わりしてもらえるのは法律で決められた範囲だけで,その範囲はかなり狭いです。

だから,被害者が被った損害は,自賠責保険で肩代わりしてもらっても全然足りないので,その足りない分は,加害者本人に請求します。

加害者本人に請求した場合に,「任意保険」にも加入していれば,その「任意保険」の保険会社が肩代わりしてくれますが,任意保険に加入していない場合は,加害者本人が支払うしかありません。

だから,「自賠責保険では足りない」→「任意保険にも加入しましょう」となるわけです。

で,無保険(任意保険非加入)の場合は,こうやって自賠責保険で足りない部分を請求されてしまうのがいちばんの問題なんですが,それと,弁護士費用の問題もあります。

任意保険に加入していれば,被害者本人との交渉も保険会社がやってくれますし,仮に被害者から訴訟を提起された場合の弁護士費用も,保険会社が肩代わりしてくれます。この弁護士費用も,保障の対象になるわけです。

それと,最近はすっかり定着しましたが,「弁護士費用特約」というものがあります。これは,↑とは異なって,自分が被害者として,損害賠償を請求する際の弁護士費用を(自分の)保険会社に請求できる,というものです。

自分が被害者か加害者かで,使われる保険が違うんです。そこがややこしい。

そもそも,自分が被害者の場合,基本的には,自分が加入する自動車保険の出番はありません。加害者が加入している自動車保険の保険会社から,自分のケガの治療費などの支払ってもらうからです。

しかし,弁護士費用特約を使って弁護士に依頼して訴訟を提起したり,また,加害者が非を認めず,そのせいで加害者側の保険会社が治療費を支払ってくれない場合などに,自分の自動車保険の出番がやってきます。

弁護士費用特約を使う場合は,自分の保険会社が弁護士に直接弁護士費用を払ってくれますし,加害者側の保険会社が治療費を支払ってくれない場合は,「人身傷害保険」を使って,自分の保険会社から治療費を支払ってもらうこともできます。

ただ,「弁護士費用特約」も「人身傷害保険」も,大抵はオプションとなっています。だから,加入していない人も一定数いらっしゃるでしょう。

こういう感じで,自動車保険の仕組みはかなり複雑になっています。そのせいで,「とりあえず全部加入しておこう」と考え,何でもかんでも加入してしまう人も多いでしょう。

でも,必要ない保険料を支払うのはもったいないです。僕は,対人対物無制限さえ確保していれば,それで充分と思っています。それ以外のオプション部分は,預金として貯蓄に回す方がいいでしょう。

将来のことはわかりませんから,心配し始めたらどこまでも心配できます。

ただ,本当に弁護士を使ってでも損害賠償を請求したいのであれば,弁護士費用は払えるでしょうし,人身傷害保険に加入していなくても,高額医療費制度がありますから,自己負担となる医療費にも上限があるので,人身傷害保険に必ずしも加入しなければならないかというと,疑問があります。

自分が被害者となった場合は,基本的に加害者側の保険会社に弁償してもらえることを踏まえると,最も心配するべきなのは,自分が加害者になった場合のことです。

自分が加害者になる可能性は否定できませんし,その場合に発生してしまう被害も,自動車というバカでかいシロモノが高速で動くことを踏まえると,想像を超えて大きくなる可能性も充分にあります。

ただ,必要以上の保険料を支払うのも,苦しい家計をより一層苦しめてしまいます。

ここのバランスが大事ですが,僕は,1つの基準として,「対人・対物無制限に加入し,それ以外は加入しない」というのを提案します。

保険の仕組みは複雑怪奇ですが,お金を払うのは自分です。保険会社の担当者や代理店を信頼することは必要ですが,できる限り,自分が何にお金を払うのか理解した上で,保険に加入しましょう。

保険料が安くなれば,そのぶん,手元の現金が増える,という視点を忘れずに。

将来に備えることも大事ですが,それで今の暮らしが苦しくなったら元も子もありません。手元の現金をきちんと確保する,という視点は結構大事だと僕は思っています。

【今日のうつ病】(うつ病経過まとめ:こちら

まだまだ僕のうつ病は治っていないので,毎日うつ病の経過を記録しています。

今日までに経過した期間↓

・うつ病発症(2019年7月10日~):484日(1年3か月と24日)

・実家療養後の1人暮らし(2019年9月27日~):405日(1年1か月と8日)

・午前中の散歩(2019年11月7日~):364日(11か月と29日)

・毎日ブログ(2019年12月3日~):338日(11か月と2日)

・出勤練習(2020年3月30日~):220日(7か月と6日)

今日で,出勤練習を始めて7か月と6日です。新型コロナウイルスの影響で,4月13日~5月11日までの約1か月間,一時中断されていましたが,それを差し引いても,約6か月間勤練習を積み重ねてきました。

今日は出勤しました。今日も読書していました。

今日の「SleepCycle」を見ると(睡眠記録アプリ「SleepCycle」についてはこちら),昨晩の午後11時42分に布団に入り,今朝の7時31分までの睡眠が記録されています。寝つきは良かったですし,ぐっすり眠れました。しかし,SleepCycle独自の睡眠品質は77%/100%とあまり良くはありません。

(なお,僕のうつ病は,主な症状が不眠(①寝つきが悪い②中途覚醒③朝早く目が覚めてしまい二度寝もできない)で,この不眠症状の有無が,その日の調子の良し悪しや,回復の進み具合を左右します。そのため,毎日の睡眠時間や睡眠の質について,睡眠記録アプリ「SleepCycle」に記録されているデータをもとに逐一書き出すことにしています。)

昨日はたっぷり昼寝して疲労を回復できたはずなんですが,朝は,睡眠不足感がありました。まだまだ疲労がたまっているようです。

今日もブログ書けてよかった!

それではまた明日!・・・↓

昨日のブログ↓

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※うつ病への負担を考慮し、「書き始めてから1時間くらいでアップする」という制限時間を設けています。

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