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#369 難しくない法律の話:相続と借地

どうも,こんにちは。

古田博大(ふるたひろまさ)です。

このブログを初めてご覧になる方は,はじめまして。

いつもご覧くださっている皆様,いつもアクセスありがとうございます。

僕は,1990年生まれで現在30歳。2017年1月から弁護士として働き始め,ちょうど2年半が経過した2019年7月10日にうつ病を発症し,それから今日までずっと休職しています。

うつ病発症からしばらくは,眠ったり食べたりすることもままならず,生きることそのものが苦しい時期が続きましたが,長い時間をかけて少しずつ回復することができました。今は,週2日の休みをはさんで毎日出勤練習(慣らし勤務)を繰り返しながら,復職への準備を進めています。

うつ病をきっかけに「自分も何か行動したい!」と思い,2019年12月から,この毎日ブログを始めました。とはいえ,このブログでは,うつ病に関することだけでなく,日々考えたことを自由気ままに書いています。

書きたいことがたくさんあって,文章が長くなってしまうことも多いですが,ブログの負担が大きくなりすぎてうつ病に悪い影響を与えないよう,書き始めてから1時間程度でアップロードすることにしています(#ほぼ毎日時間オーバーしていることはナイショです

「書きたいがたくさんある」と「1時間でアップする」は両立が難しく,そのため,文章がつながっていなかったり,文章自体がわかりにくかったりと,弊害も多々あるんですが,どうしても「毎日ブログ」を続けたいので,毎日綱渡り状態ですが,アクセスしてくださる皆様のおかげで,今日までなんとか続けることができています(;^_^A

僕のうつ病の経過については↓でまとめています。

それでは,今日も書いてきます!

さて,またもや相続の話です。

相続と借地の話です。

以前,家賃を滞納したまま亡くなった場合に,家賃を誰が支払うべきかということを書きました。

で,今回は,土地を借りていた人が(いわゆる「借地」)亡くなった場合についてお話したいと思います。

さて,土地を借りている人を,「借地人」とか「借地権者」なんて呼んだりします。

「土地を借りる」ということを,「借地権を設定する」なんて呼んだりもします。

「借地権」という権利は,借りている土地を自由に使える権利を意味します。

まあ,「自由」といっても,土地を借りる際に結んだ契約(=借地権設定契約)で決めた目的の範囲内で「自由に使える」ということです。

よくあるのは「建物所有」の目的です。建物を建てて所有する目的で土地を借りる場合に,「建物所有目的」の「借地権」が設定された,と呼びます。

それで,です。

ある借地人(借地権者)が亡くなりました。

この借地人は,借りていた土地の上に,自分で家を建てて所有していました。

つまり,「建物所有目的」の借地権です。その借地権を持っていた借地人が亡くなりました。

この借地人は,建物を残したまま亡くなり,しかも,借地料を滞納していました。

借地料を滞納したまま亡くなったのですが,借地人には,相続人が2人いました。

長男と二男です。

長男も二男もどちらも,この建物には住んでいません。

だから,この土地に建っている建物なんて不要です。

とはいえ,借地人が亡くなった場合,借地権は,長男と二男の両方で引き継ぎます。

↑のブログにも書きましたが,長男も二男も,借地料全額の支払義務があります。

というのも,長男も二男も,借地人としての地位を引き継ぐからです。

こういう体裁になっています。

借地人が亡くなったら,その瞬間,亡くなった借地人の相続人全員が,借地人としての地位を引き継ぐのです。

だから,相続人全員に,借地料全額の支払義務が生じます。

で,今回問題になっているのが,建物の収去です。

先ほど書いたとおり,借地人が借地料を滞納したまま亡くなってしまいました。

そして,亡くなった後も,長男も二男も借地料は必要ありませんから,借地料を支払わずにいたのです。

そうしたところ,土地所有者=地主さんが,借地契約を解除すると通知してきました。

まあ,借地料を支払っていないわけですから,借地契約を解除してくるのは当然でしょう。

ただ,問題があります。

先ほど書いたとおり,借地人が亡くなった場合,相続人全員が借地人としての地位を引き継ぎます。

その結果,借地契約が解除された場合に,借地人が負う建物収去義務も,借地人の相続人全員が負うことになります。

ちょっと前提から説明しますが,土地を借りて建物を建てている人=借地人は,当たり前ですが,借地契約が終了したら,土地を返さなきゃいけません。

「土地を返す」といっても,土地を手で持って返すわけにはいきませんから,「土地を返す」という意味での「返す」は,地上建物全部の収去=建物を解体して更地にする,ということを意味します。

まあ,きちんと借地料を払っていれば,最後に土地を返す際に,「建物買取請求」といって,地主さんに建物を買い取ってもらうことができ,建物収去義務を負わずに済むのですが,今回は借地料を滞納しているので,建物を買い取ってもらうことはできません。

結局,↑の例で,借地人の相続人である長男も二男も,建物収去義務を負うことになります。

家賃滞納を理由に借地契約が解除されてしまっているので。

でも,今回は1つ事情があって,建物の名義が,既に長男に変更されています。

どうして長男の単独名義に変更されたのかというと,長男と二男との間で,「遺産分割」を済ませたのです。

「建物は長男が取得する」という内容で遺産分割を済ませ,その内容が書かれた遺産分割協議書を,長男と二男の印鑑証明書と一緒に法務局に提出したからこそ,亡くなった借地人名義だった建物が長男名義に変更されたのです。

だったら,長男だけが建物収去義務を負うべきで,二男が建物収去義務を負う必要はなさそうです。

だって,建物を長男が取得するという内容で遺産分割が済んでいるのであれば,その建物の敷地に設定された借地権も,当然ながら長男が取得するということで,遺産分割が済んでいるからです。

建物だけ取得しておいて,借地権は別の人が取得する,なんてことは普通は考えられないでしょう。

だから,今回の場合も,借地権は長男が取得し,二男は取得しません。

こういったことで,遺産分割は完了しています。

にもかかわらず,地主さんは,二男が「借地人としての地位を承継した」と主張して,建物収去を求めています。

そうすると,借地人としての地位が,建物を長男が取得するという内容で遺産分割が完了した後も,二男に残っているか,ということが問題となります。

それは多分,既に説明したように,残っていないのでしょう。

遺産分割によって,借地権は長男が取得し,二男は取得しないことになったので,「借地人としての地位」も,二男は失っています。

とはいえ,遺産分割が完了するまでは,二男にも借地権はありました(=「借地人としての地位」を有していました)。

遺産分割を完了したからこそ,二男は借地権を失いました=借地人としての地位を失いました。

このように,遺産分割によって,借地権を失ったこと=借地人たる地位を失ったことを,二男は地主さんにも主張できるのでしょうか。

これが,次に問題になってきます。

実は,この問題はまだ結論が出ていません。

さっきまでは,建物名義が長男に変更されていれば,二男は,地主さんに借地権を失ったことを主張できると考えていました。

だって,建物の名義が長男に変わっていれば,地主さんは建物の登記を調べることで,長男が建物を相続で取得し,それと同時に借地権も長男が取得したと判明するからです。

逆から言えば,長男名義に変更された建物の登記情報を見れば,長男以外の相続人=二男が,建物と借地権を取得していないことが判明するので,二男は,地主さんに対して,借地人たる地位を喪失したことを主張できる。

さっきまで,このように考えていました。

でも,少し違うかもしれません。

また明日書こうと思います。

【今日のうつ病】(うつ病経過まとめ:こちら

まだまだ僕のうつ病は治っていないので,毎日うつ病の経過を記録しています。

今日までに経過した期間↓

・うつ病発症(2019年7月10日~):514日(1年4か月と25日)

・実家療養後の1人暮らし(2019年9月27日~):435日(1年2か月と8日)

・午前中の散歩(2019年11月7日~):394日(1年と28日)

・毎日ブログ(2019年12月3日~):368日(1年と2日)

・出勤練習(2020年3月30日~):250日(8か月と5日)

今日で,出勤練習を始めて8か月と5日です。新型コロナウイルスの影響で,4月13日~5月11日までの約1か月間,一時中断されていましたが,それを差し引いても,約7か月間出勤練習を積み重ねてきました。

今日も出勤し,午前9時~午後6時(定時)まで滞在しました。

今日の「SleepCycle」を見ると(睡眠記録アプリ「SleepCycle」についてはこちら),午後11時44分~朝7時45分までの睡眠が記録されています。おとといの晩は寝つきが良かったですが,昨晩は少し寝つきが悪かった気がします。とはいえ,それほど苦しまずに深い眠りに入ることができました。朝はアラームが鳴る前に目が覚めましたが,睡眠時間はちょうど8時間と充分でしたし,SleepCycle独自の睡眠品質も92%/100%と良好です。

(なお,僕のうつ病は,主な症状が不眠(①寝つきが悪い②中途覚醒③朝早く目が覚めてしまい二度寝もできない)で,この不眠症状の有無が,その日の調子の良し悪しや,回復の進み具合を左右します。そのため,毎日の睡眠時間や睡眠の質について,睡眠記録アプリ「SleepCycle」に記録されているデータをもとに逐一書き出すことにしています。)

今週は,出勤先を変更して初めて,フルで毎日出勤しています。かなり疲れがたまっているはずで,本来であれば,疲労の蓄積によって睡眠に不調が出そうなんですが,なんとか持ちこたえています。

出勤するだけであれば,だいぶ自信をもってこなせるようになってきました。

今週は,今日で5連勤目で,明日も出勤します。

かなり疲れがたまるでしょうが,今日は整体にも行きますし,㈰・㈪は2連休なので,ゆっくり休みたいと思います。

思えば,今週は,㈰に充分な休養がとれないまま㈪に突入し,出だしが絶不調でした。

にもかかわらず,週の途中から調子を持ち直すことができました。これは,本当に大きな成長です。

自信過剰になってはいけませんが,出勤しながらも不調を修正できるようになったことは,素直に自信を持ちたいと思います。

今日もブログ書けてよかった!

それではまた明日!・・・↓

昨日のブログ↓

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※うつ病への負担を考慮し、「書き始めてから1時間くらいでアップする」という制限時間を設けています。

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