武者小路実篤『友情』 読後のメモ張
恋愛をすることは暗におこなわれる、なんなら気持ちの悪いことだと描かれていた時代に、それでも恋愛がうつくしいものだと描いたんだねぇ〜
それは夏目漱石の『それから』からきている流れなのね
そして失恋、つまりネガティブなことが起こった時に、それでもそいつを面白がって、何かを生み出すこと
負の圧力に負けない反抗的な精神が、生きる力であって、そして祈りなのね
祈りっていうのは生きる力
人はそれなりの年になると恋愛を通して何かを生み出したくなる、それは生命だけではなく、もっと広く、あらたな創作物なのね
だからその行為が美しいと
祈りが美しいと
なんか、そんなことが書いてあった
友情が発表された年は1919年から20年
世界恐慌がはじまり、その後戦争へともつれ込んでいくなかで
圧力に抗うこと、つまり生きる原動力でありうつくしいことを発表していたんだなぁ
うつくしいっていうことがすごく広く捉えられるなぁ、武者小路実篤の本は
それにしても途中で登場するくだりのなかで、
好きな女の子がなんで老いていく設定にしたのか、神様に対して疑問
っていう文章とか可愛すぎた
それから好きな女の子に生まれてから今までの写真を全部送って欲しいという文章も、なかなか大変で笑った