10年前に訪れた、当社の2025年問題! ~熟練手研磨職人(外注さん)の全廃業
皆さん、こんにちは!ラッキーウッドの小林です。
今回は、外注さんのお話しです。
「外注さん」とは、協力工場さんの愛称で、単独工程 (特に手研磨が多い) に特化しているため、非常に熟練した職人さんが多く、「早くて安くて上手い」ので、工程数の多いスプーン・フォーク・ナイフを適正価格で作るには、欠かせない存在。
燕市では、戦後にこの「外注さん」システムが農家さんの副業としてスタート。今では、燕市のカトラリーメーカーのすべてが、この「外注さん」を専属で抱えたり、皆で共有したりして、生産の中心に置いています。
実は、10年ほど前、当社のカトラリーの「コバ」と呼ばれる縁の部分の研磨は、すべて当社専属の外注さんにお願いしていました。 しかし、その熟練の手研磨職人さんたちが一斉に廃業されてしまったんです。 年齢的なものもあったのですが、同時期に皆さん大病をされ、無事生還した後、「家族で旅行に行きたい」「今までラッキーさんの仕事中心だったので、できなかったことをしたい」と、新たな人生を歩むことを決意されました。
(もちろん、快く送り出しました・・)
しかしながら、その影響は想像を絶するほど大きかったのです。
一時は大変な苦労を、現場にかけてしまいました。
(大切なお取引様にも、納期が定まらない等ご迷惑をおかけしました。)
ですが、今では、社内の職人たちが、写真のように、コバの手研磨をこなせるようになりました!
もちろん、今でも腕の良い外注さんを探しています。
良いものをより安く作るには、外注さんの存在は本当に貴重なんです。改めて、そのことを痛感しています。
10年前は0人だった、写真の手研磨ラインを見る度、私は胸に来るものがあります・・(涙)
これからも、男女問わず、優秀な職人たちがここで育ち、世界に誇れるMade in Tsubameの製品を、一緒に作り続けていければ最高だなと思うのです。