全て疑ったら終わりな話。
世の中には嘘が沢山あって、人を騙す人もいる。
何事も、上手い話は無いとは思うのだけど、何も疑って生きるのも違うと思う。
私の父はいわゆる「ケチ」なのだ。節約家や倹約家では無く、ケチである。
何でもかんでも、買う時には「いらない」と謎の感想。
私がまだ小学生のとき、3DSが発売された。私の周りにも持ってる子が増えてきて、私自身、DSではプレイできないソフトが欲しくなり、誕生日に3DSを買ってもらおうと思ったのだ。
母には話していて、父にも話すことにした。母は「いいね!」と言っていた。
というのも、友達と遊ぶと、ゲームになるのだ。特に女子だから、外でスポーツをすることは無いし、皆の共通の趣味はゲームで、ゲーム機や皆の持ってるソフトを持っていないとなかなかキツイのだ。
特に私が小学生の頃から(もっと前からかもしれない)、公園で遊んでいるとクレームが学校に来るようになっていたし。
町の中の大きな公園は「小さな子供が遊んでいるか危険」とか、公園内に高齢者用の健康器具が置かれたので「健康器具で遊んでる子供がいる」など注意を受けて、遊びづらくなっていた。
仕方なく、公営住宅の公園で遊んでいたとある同級生の男子たちは野球をやっていたところ、どこかの家のおばさんが窓を開け大声で「危ないからやめて!」と注意したそうだ。
ということで、私たちはどこで遊べばいいのか分からなくなった。
そこで漫画やゲームが遊ぶ手段に変わるわけだ。
これは余談だが、学校のブランコがうるさいから遊ばせるなというクレームも私が在校中にあった。もう子供は遊んじゃだめなのかと思った。
母はこれらの事情を知っているので勿論買っていいよと言った。
しかし父は。ゲーム機欲しいのと話したら開口一番「いらない」と言った。
私が「なんでいらないの?」と言った。例えば目を悪するからとか、何か理由があるのだと思った。
しかし「いらないから」との理由だった。訳が分からない。
母は「きっと、高いからじゃないかな」と言った。
父は人の欲しい物にはケチをつけるのに、自分には甘い。
見る度、靴が変わったなとか思う。その服いつ買ったの?と思う。
私が学校に持っていくリュックを買えば「他にあったじゃん」と言う。ただ、こういう理由でこのくらいの大きさがいいんだと返すと無反応になる。
とにかく買うことに反対したいらしい。
お店に行けば「高い」と言う。正直恥ずかしい。
父はケチなので、何事にも文句を言う。
本題に戻るが、先日驚く話を父から聞いた。
私はアトピー持ちで、他にもとある症状があり病院に定期的に通っている。薬も貰っている。 母も持病がある。
一方父は、今のところ病院には通っていない。以前会社の健康診断で引っかかって病院に通ったのだが、そこに通い続けるのをやめ、薬も途中で飲むのを辞めた。
その病気?がどうなったのかは知らない。
それで、父が言ったのは「病院は金儲けをしたいだけ」とのことだった。
「金儲けをしたいから、多く患者からお金を取るんだ」とか「症状を少し大袈裟に言って、より多くお金を取ろうとしている」だった。
特に馬鹿な話だと思うのは、癌も本当のレベルより重く言ってお金を取っているということだ。
私はもう病院を疑ったら終わりだろと思う。
確かに中には、適当な治療をする病院もあるだろう。
しかしそんな事を言ったら、病院は頼れなくなる。
私自身、この間大きい病院に紹介され、処置もしてもらったしかなりかかるだろうとヒヤヒヤしていたらワンコインで払える金額で驚いた。
私のかかりつけのとある病院も、通い始めてから一切請求される金額が変わらない。
だからこそ、そんなに疑う気持ちが無いのだ。
父は病院を疑っているから、自分に疑いのある病気があっても病院に通うのを辞めたのだと思った。
また、薬も疑っている。「薬を飲み続けると中毒になる」「薬物と呼ばれるものも、薬だ。だから処方された薬も中毒にさせる」「薬を飲み続けると症状は治らなくなる」
もう呆れるしかない。馬鹿じゃない?と言いたくなる。
母が飲み続けている薬はそれを飲んでいるからこそ、病気の再発を防いでいる。
私が飲むアトピーの薬も、無いと痒くてたまらない。他の症状の薬もそうである。
違法薬物と病院で処方される薬を同じこととして見てしまったら、本当に何も信じられなくなるのではないか?
難しい勉強をした医者や薬剤師を信じないで、何を信じるのか?
もしかして、そういうおかしな記事や話をしている人を信じると言うのだろうか。
だから父は処方された薬を飲むのを辞めたのだ。全てに合点がいった。
私はそんな父を哀れだと正直思った。
例え重い病気になっても薬は飲めないし、医者も疑っていたら適切な処置も受けられないかも。可哀想。
「お前は嘘をついて金儲けをしようとしてる!」と言い出すかもしれない。可哀想。
私は父が将来病気にかかっても、ただ死を待つだけなのかなと思った。
と同時に、「こういう奴ほど、大病にかかると死にたくないと泣くんだろう」と思ったのだ。
薬や医者を信じていないくせに、そういう時だけ嘘だろ?と言うくらい信じるのかもしれない。
実際、病院に行くように会社に言われた際は驚く程憔悴した顔で帰ってきて「死ぬかもしれない」と言った人だから。
今はその病気には掛かっていないと信じきって「自分は健康」と思っているから、こんなことが言えるのだ。
病院に行くのを辞めたのだから、症状は進行しているかもしれない。
だからと言って、病院から電話は来ていない。
入院する必要もあるかもしれない症状だと言われたと言う割に、病院に通わないのは馬鹿としか言いようがない。
死ぬかもと言ったわりに病院に行かないのはおかしい。まさか変な嘘を信じているのか?
私や母に病院に行くのを辞めさせたいのか?何が目的は分からない。
金儲けの話をしたがるのは、単にケチだからだと思う。
そんな話をして私たちが「じゃあ薬飲むの辞めよう」となると思っているのだろうか。そうすれば薬代も無くなるしと思っているのだろうか?
何のために多くの人々が病院に通っているのか?
じゃあどんな病気の疑いにも、怪我にも病院や薬に頼らないでほしい。
自分の信条なのだから。