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神田伯山 新春連続読み『天明白浪伝』2023 前夜祭@イイノホール(2023/01/06)【講談編#39】
こんばんは。飯山大五郎です。
…大阪の前夜祭も終わりましたし、もう書いてもいいころですよね。
ということで、念願かなって 神田伯山 新春連続読み に行ってまいりました。会場は、お馴染み イイノホール です。十数席ある連続物をぎゅぎゅっと5日程度で一気に聴ける、なんとも贅沢な会。今年は『天明白浪伝』全10席を連続でおやりになるとのこと。実際に入るのは翌日からですので、読み物については次回に回そうと思います。
前夜祭は、『天明白浪伝』以外の読み物を聴くことができました。演目は、こんな感じでした。
○「寛永三馬術 出世の春駒」神田梅之丞
爽やかに軽やかに出てきたのは、この日の開口一番の梅之丞さん。読み物は『寛永三馬術』より、新春らしくおめでたい「出世の春駒」。しっかりとした読みをされていますね。あの石段を駆け上がっていく勢いの良さと、馬公の愛嬌いっぱいの感じが良かったです。
○「寛永三馬術 曲垣と度々平」神田伯山
お待ちかね、伯山先生登場。なんとまさかの初・親子リレーで『寛永三馬術』より「曲垣と度々平」。伯山先生も仰っていたが、曲垣の印象の差が大きすぎるよ(笑)。飲んだくれの姿はどこか中山安兵衛を彷彿とさせる。酔っ払っている中でも、度々平を警戒する曲垣はやはり名人なんだよな。
○「浜野矩随」神田伯山
一度下がっての2席目は「浜野矩随」。最近は矩随が間に合わないバージョンをよく耳にしていたのですが、この日は新春に配慮して(笑)の間に合うバージョンで。この場合は自らの命を賭けて作品に打ち込むというよりも、ひたすらに母のために何としてでも、という側面が強く感じられてまたいい。
〈お仲入り〉
休憩です(10分)
○「徂徠豆腐」神田伯山
奇しくも前日の琴調先生と2日連続で聴くことになった徂徠豆腐。伯山先生のは、何度も言っているかもしれないけど、「良いときもあれば悪いときもある」を吉兵衛夫婦が支え合う姿ではっきりと体現しているような感じ。荻生徂徠は立派な学者であるが、それを支えた吉兵衛夫婦もまた立派な人。
前夜祭もたっぷりで楽しかったなあ。翌日からはいよいよ連続に入ります。どんなお話が待っていますやら。それではまた。