神田伯山独演会@千葉市文化センターアートホール(2022/08/02)【講談編#18】
こんばんは。飯山大五郎です。
もう先週になってしまいましたが、先日、神田伯山独演会に行ってきました。会場は、千葉市文化センターアートホール。初めての会場でした。千葉って思った以上に遠いんだなあ…と思いながら、会場へ向かいました。
この日の演目は、こんな感じでした。
○「柳沢昇進録 お歌合わせ」神田鯉花
この日の前座さんは鯉花さん。相伝の会でも「柳沢」をかけておられましたが、今日はまた違った雰囲気がある「お歌合わせ」を。柳沢が桂昌院のもとへ行った時の腰元さんのところなんか印象的でしたが、めちゃくちゃ楽しそう(笑)。歌を詠むところも高貴な感じがしてました。
○「源平盛衰記 扇の的」神田伯山
いよいよ伯山先生登場。まくらで先生も触れておられたけど、でももうこれを聴かないと独演会に来た感じがしないところまできた「扇の的」。今回は与一の父が出てこなかったような。何の気なしに聞いていた扇の要を射抜く前のあの台詞、淀みなくも力強く読まれていて、失敗したら切腹というものすごい覚悟を感じました。
○「違袖の音吉」神田伯山
2席目は「違袖の音吉」。ほんと音吉が口達者で生意気なこと!音吉に生意気ながらも子どもが持つ可愛らしさがあるのはもちろん、音吉を何だかんだ気にかけているような親分がすげえかっこいい。今日の道中差しも大層錆び付いてましたね(笑)。気になるのは、最後に出てくるお婆さん、誰かの声に似てるんだよなあ…
○「真景累ヶ淵 宗悦殺し」神田伯山
照明をグーっと落とし、三遊亭圓朝にまつわるまくらを振ってからの3席目は「宗悦殺し」。宗悦が「お斬りなさい」と繰り返している場面、もしかするとその時から既に深見はおかしくなってしまっていたのかもなあ。妻を○してしまう瞬間の目、声などから出てくる狂った空気感は何度触れても恐ろしい。
〈お仲入り〉
休憩です笑(15分)
○「徂徠豆腐」神田伯山
お仲入りを挟んで4席目。本編に入る前にサラッと出てきた台詞は「畦倉重四郎」でしょうか。そちらではなく、あたたかい読み物をと「徂徠豆腐」へ。片方が元気のないときは、もう片方が支えてる上総屋夫妻のあの空気感が素敵。惣右衛門と上総屋のやりとりの中で、惣右衛門の身振りが入るところがチャーミングでした。
心がぽかぽかしたところで大団円。いやあ面白かったです。それではまた。