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令和の歳時記 クロスジギンヤンマ
今あちこちの池や湿地でクロスジギンヤンマが羽化し始めている。クロスジギンヤンマはトンボ科の中でも最も美しい体を持つ昆虫だ。
黄緑色というか青色というかキラキラと光りながら空を飛んでいる様子はまるで宝石のような煌きを発する。
テリトリーといって自分だけの行動範囲を持っていて他のトンボが入って来ると追い出す。ホバリングしてハエなどの小昆虫をすばやく捕らえるのもカッコ良い。
このトンボは大抵、夕暮
令和の歳時記 オバケキノコ
わたしはキノコが好きです。キノコってとても神秘的だと感じています。
欧米の映画などでも同様にキノコのミステリアス感を全面に押し出した作品ってたくさんあります。
古くはジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』(1902年)などはキノコが大活躍しています。そして、ディズニー作品の『眠れる森の美女』や『マレフィセント2』での存在感も抜群です。
さて、先日「新幹線の音を録音」する仕事で訪れた駐車場で見
令和の歳時記 ヤマホタルブクロ
ホタルブクロは北海道から本州、九州の野山や丘陵地に自生しているが、このヤマホタルブクロは東北南部から近畿東部の山深い斜面に咲いている。
特に我々が住んでいるこの地方にはなじみ深い花だ。釣鐘型の花は細い茎に4~5センチくらいの大きさで何本もぶら下がっている。
ちょっと重たげな様子だ。色は白、ピンク、赤、薄紫など豊富である。触ると何となくゴムのような吸着感があるが、内側は乾いた障子紙のような感触だ
令和の歳時記 シマヘビ
小学生の頃は友達とヘビを捕まえて振り回して遊んだ記憶がある。
純粋無垢だった少年は疑うことも知らず目に入る物すべてをありのまま受け入れたのだろう。今は無理だ。この季節の水田は嫌になるほどヘビに出会う。
その度に悲鳴を上げ飛び上がってしまう。しかし今回、わたしはとても貴重な体験をした。最初は恐怖、最後は祝福、そんな出来事だった。
田んぼの畦道を歩いていると前方にシマヘビが体を伸ばして水に浸かっ
令和の歳時記 ハルリンドウ
季節は次々と巡り行く。その季節の中で一番快適に過ごし易い季節は5月なのではないだろうかと私は個人的に考えている。
熱くも寒くもない太陽の温もり、そしてたおやかに流れて来る風が心を和ませてくれる。一歩森に入ればまた気持ちが爽快になる。
青空と同調して美しい花々が咲き乱れている。特に私の目を奪って感動させるのはハルリンドウの群生だ。
秋に咲くリンドウは単発的で色も紫っぽい。しかしハルリンドウは森