物事を断念するワケ
俺はアラサーのニート。自堕落な人間だ。楽をしたい、努力を避けたいと考える人間だ。その思いは並大抵のものではない。だからこそ、易きに流れて引きこもっている。
とは言え、今の状態が良いとは全く思わない。変わりたいと思っている。自分に変革を起こす一環で、過去に、新しい趣味に取り込もうと試みた。しかし、その趣味は3回ほど挫折した。
たまたま昔使っていたスマホのメモ帳を見たら、その趣味に関する記述がチラホラ出てきた。ボイスメモも残っていた。日付を確認すると、メモの履歴に一定の空白期間がある。熱をもっては冷めて、また熱が上がっては冷めての繰り返しだ。
その記録を見ていて、当時の俺は拙かったと思い知る。小っ恥ずかしい。それと、当時の俺は必死にも思えた。自分を変えようと始めた趣味。趣味であるにもかかわらず、それはいささか義務教育の一環にも見える。記録を見ると妙に真面目だ。
今の俺なら、当時の俺にこう助言する。気楽にやれ。不完全でもやり続ける奴が強い。不完全でも良い。今の自分の能力の70%ほどで良しとして、先に進めと。
そして、今回過去の趣味の記録を見返したことによる一番の気付きは、他人と比較するのはやめろ、ということ。当時の俺は、自分と似た奴をライバル視して、ソイツとの距離に劣等感をもっていた。苛立ちを感じていた。ソイツとの戦いに負けていると勝手に錯覚して、純粋に趣味に打ち込めなくて、結果自爆した。
もうそんな競争はやめろ。俺を傷つける行いだ。相手の良いところは素直に認めて参考にする。それで終わりだ。僻むな、妬むな、羨むな。ソイツは赤の他人だ。俺には全く関係ない。俺は俺の満足感を高めるために、趣味に打ち込め。