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人間疲れるときは疲れますし。

昨日、人のnoteを読んで思ったこと。

その人は過去ずっと優等生のような人生で、根性の名のもとにいろんなことを人一倍バリバリ頑張っていたけど、大人になってしばらく経った頃、知らず知らず蓄積していたストレスによって睡眠障害に。

転職もしたがまた同じような結果になり、結局正社員の道を諦めたという内容でした。

その転職先というのもそもそもブラックで、人手不足すぎて他にも精神疾患になった人が少なくなかったとか。

よくある話ですよね。

僕はそれ読んで、やはり人間、疲れる時には疲れるもんなんだと改めて思ったし、疲れるときは疲れていいんだと思った。

当たり前なんだけど。


よく、ストレスで体を病んだことのない人なんかが「根性」「意志の強さ」「メンタルの強さ」というのを妄信して他人に厳しく当たるというのを見ます。

僕の家族もそう。僕が長年の疲れの蓄積ですっかりダメになったとき、さんざん、「お前はメンタルが弱い」とか「赤ちゃんだ」とか「普通はそうはならない」とか言われましたよ。

普通って世の中のどこ観て言ってんだよ。

短気で、イライラを噛み殺すこともしないし、老化や飲酒の影響以外では体の弱さや繊細な不調などで悩んでることがほとんど無い人達だからね。

今なら断言できるけど、正直にオブラートに包まずに言うと、ああいうこと言える人って世間知らずなおバカなんですよね。冷静に考えてさ。

まだ自分の限界を知らない。世間の広さを知らない。ロクに挫折を知らない。どうにもならないという感じを味わってない。

実際のところ、

もしも、人間・世の中・人生というものが

根性や意志の強さで動いてるのだとすれば、
意識次第でいくらでも変わるものだとすれば、

それが正解なのだとすれば、

僕は言いたい。

じゃあなぜあなたは大谷翔平のようにならない?根性があるんだろ?あえてか?

なぜあなたはイーロン・マスクより稼いでいないのに威張っていられる?まだ頑張りが足りないんじゃないのか?


そんなわけがない。

そんな人生観は健全でも正確でもないと思う。

人生はままならない。やるせない。
人間には優劣があり、運があり、限界がある。
それが真実だ。

多様性だの個性だのあえて言わなくても、
最初から在るんだそんなものは。

自分が目を開けてようが閉じてようが、
遠くのほうで世の中は勝手に動く。

恥ずかしかろうが、申し訳なかろうが、
どうにもならないことは存在する。

そのなかでやりくりする。
探り、迷い、折り合いをつける。

他人への尊敬を学び、
自尊心を磨き、

人生の歯がゆさを共感できるようになる。

丸くなっていく。

それが理だろうと思うし、

それを分かるのが人格的な成熟だろうと思う。


若く挫折を知らず、世界の広さを知らないうちは、いくらでもデカい精神論を言えるものだし、人にそれを押し付けることもできるものだ。

10代、せいぜい20代までなら、自分の人生のなかでは体力も有り余っているだろうし「やる気だ!」「根性だ!」でいいが、

30代にはもうそういう感覚は捨てないといけないんじゃないかなぁ。

案外、それが分からない大人たくさん居るよな。

だから余計に疲れるんだと思う。

人間が疲れるのって結局は人間関係。

物の根本を理解しないで、自分の経験則と、どこかのノウハウ記事で世界を観るバカが多いからめんどくささ倍増なんでしょう。

色々あるよなと分かり合えたらぜんぜんマシなのに。


疲れてるとき忙しいときにイライラするな、精神論に走るなってことじゃない。

ただ、大人ならまず人間や世の中のありのままを、根本的な現実を観ていきましょうやというお話。

疲れるときは疲れていい。
多少、人間性ダメになってもいい。

イライラしてもいいし卑屈になってもいい。

てかしょうがない。
そういうときは有る。

むしろ、バリバリいきいき頑張っていて、「ひょっとしたら自分て周りより強い人間なのでは?意志が強いのでは?」なんて考えてる時のほうがよほど病気だ。

それを理解してれば自分へはもちろん、他人への当たり方も変わるだろうってこと。


人間、最も大事なのは理解だ。

自分の理解、他人の理解、人間というものの理解。

理解がなければ、納得ができない。

それは、人間という生き物が自分の存在・一生を自覚してしまう知能を手にしたからだ。

コンプレックスというのは、
ある種の「賢さ」の弊害である。

自分の存在・生き方・立ち位置に納得がなければ、人間という生き物は不要なレベルの劣等感や虚栄心に溺れることになる。


みじめに悩んで納得を確かめる作業をせず、身の程知らずで非現実的な思想を振りまく無自覚の化け物には、なりたくないものである。

理解と納得をなによりも大事に、勉強のつもりで生きたいものだ。


あ。イーロンをよく例えに出すのは、『世界一稼いでる人間』『経済的成功者』という意味でわかりやすい物差しだからというだけであって、彼の追っかけでもアンチでもありませんのであしからず。


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柏木
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