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上司との関係改善のために①
「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?
認知科学が教えるコミュニケーションの本質と解決策
今井むつみ著 2024年5月9日発売 日経BP
※あくまで私が読んだ結果としての要約と感想であり、個人的な備忘録です。
【要約】
〈第1章〉
・人は単純に「言われたら分かる」訳ではない、100%理解できるわけではない、という前提に気づくことが必要。
・これは「知識や施行の枠組み」=「スキーマ」が人によって違うからである。
・「スキーマ」=「思い込みのかたまり」
・また、人は「忘れる」からである。
・行った側は覚えているが言われた側はよくおぼえている(ハラスメントが起こる原因)
・たとえ嘘をつくつもりがなくても誰かの発言や自分の願望、感情、そして自身のスキーマによって記憶は影響をうけ自分にとっての「事実」が作り上げられてしまう
〈第2章〉 「言っても伝わらない」を生み出すもの
①「理解」しているからこその勘違い
②まんべんなく公平に見渡せると思い込んでること
③「専門性」が視野をゆがませる
④人間は「記憶マシーン」にはなれない
⑤ちょっとしたことで記憶したことも書き換わってしまう
⑥「認知バイアス」で思考が止まる
〈第3章〉 「話せば分かる」「言えば分かる」を実現するためには
・「相手の立場に立つ」その視点でホウレンソウを行うこと
そのための「メタ認知」(自分自身の意思決定を客観視すること)
・私たちは意思決定のほとんどを「直感」でおこなっている=フォレスト思考、システム1
時間をかけて熟慮する知的活動=スロー思考、システム2
・システム1で物事を決定した後、システム2でチェックすること=メタ認知
・誰もが「行動」に「感情」を持ち込んでいる
・選択や意思決定の多くはまず感情(端的にいえば「好きか嫌いか」)で、判断し、その後「論理的な理由」を後付けしているに過ぎない
・感情は特に優れた「直感・システム1」を反映する
・感情を味方につけるコミュニケーションのコツ
1)理由を伝えることが大事、相手の納得を得られやすくなるため
2)相手の感情に寄り添う
3)悩みを共有する
4)感情をぶつけても問題は解決しないことを理解し、相手と一緒に課題を解決しようとする。
5)具体と抽象を考えて、この粒度をコントロールすることが記憶のために必要
〈第4章〉「伝わらない」を超えるコミュニケーション
・失敗についてメタ認知で分析して糧にする
・自分はバイアスに気づけないことを自覚する
・説明の手間を惜しまない←スキーマの違いを受け入れることが必要
・相手をコントロールしようと考えず、相手に動いてもらうように対応。
・相手と良い関係性を気づく
・自分から自己開示する
・相手の成長を意識する
・「聞く耳」をいつももつ いやな報告こそ上司としては明るく聞くように
・直感も重要 直感はメタ認知、システム2の訓練を続けることで身につく
【感想】
わたしが今後部下などと関わっていく為には有意義な気もするが、今こじらせている上司との関係の改善という点に対する解決策にはならなかった。私の気持ちの持ちようの参考にはなったかもしれない。
(コントロール出来ない、という部分など。)
また、例が多くてポイントが分かりにくいと感じた。
今後、上司と関わっていく時に、この人はこれが出来ないんだなぁと思ってしまいそう、、、笑 私は今後気をつけていきます。