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完璧になれないジレンマ

自分が完璧でないことに失望し、
他人が完璧でないことに腹を立てる。

自分が完璧になどなれる訳がない。
人間は完璧にはなれない。

そんな自分を見下して、
自分のことも見下しているから、
もちろん完璧でない他人のことも見下して、

苦しい苦しいと鬱病になったり、
病気になったりする。

理想は人の数だけある。
正しさは人の数だけある。

誰かの理想になっても、
別の誰かにとっては理想でない。

理想は永遠に遠いもの。

ある部分では秀でていても、
全ての部分で秀でることは出来ない。

多分、最初は小さな一言。
親や先生の誰かを褒める言葉。

そんな誰かと自分を比べて
あの子みたいにならなくちゃ。

友達から、好きな人から、憧れの先輩から、
ひいてはテレビから、ネットの声から、

褒める言葉、貶す言葉、
様々な人の様々な声を聴いて、
人は自分が分からなくなる。

自分をありのまま認められなくなる。

でも、完璧な人はいない。
もちろん自分も完璧ではない。

そんな自分を見下すことは、
完璧でない他人を見下すことと一緒。

愛の行為ではない。

何故、木々が優しいの?
何故、お日様の光は温かく優しいの?
何故、優しく風が吹いて、葉っぱがサラサラと音を立てるのに癒されるの?

何故、子どもを見つめる母の眼差しは優しいの?

多分そこに愛があるから。
ありのままの状態を受け入れて慈しんでいるから。

完璧主義は愛の反対。
決して人間が思う「完璧な人」にはなれない。
視る角度で変わるから。

でも、そこに今生きている。
それ自体は完璧な生命だと、私は思うよ。

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