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反対のことも多い
世の中は、本当に良いこととは、
反対のことがもてはやされたりする。
夜遅くまで飲んだり、
遅くまで起きて何かに没頭することは、
「カッコいいこと」と思われている。
特に、思春期なんかは、
早寝早起きは、「ダサい」イメージがある。
でも、実際は、
地球のリズムに即した「早寝早起き」は、
人間の体を健康に、若々しく、
美しく保つために必要なことだ。
性的に早熟であることや、
奔放であることも、
「カッコいい」と見なされている。
でも、科学的は実証されていないかもしれないけれど、「テレゴニー」という現象があったり、
(最初に肉体関係を持った相手の影響が、
別の相手との子供であっても現れること)
そこまで不確かなことでなくても、
望まない妊娠や、
快楽や見栄を追い求めたが故に、
心が伴わず、精神や肉体を傷つける結果になったり
することもある。
元の顔が分からなくなるくらい化粧をしたり、
整形したりすることが流行ったりもする。
元の顔が分からないということは、
本来の自分を良いと思ってくれるはずの人が、
自分のことを見つけ辛くなったり、
親しくなった相手に、後々、
素顔が全然違うということに驚かれたりするということだ。
また、毎年流行の服も髪型も変わる。
流行に敏感な人達は、
毎年、その人のイメージがコロコロと変わってしまうということだ。
その人のイメージがコロコロ変わるのは良いことなのだろうか。
芸人さんや、歌手の人達が、
自分を覚えてもらうために、
毎回同じような衣装を身に付けたり、
同じ髪型やメイクで人々の印象に残ろうとするのは、
それだけ「イメージ」というものが、
人間にとって大きいからじゃないのか。
穏やかな音楽を聴くことよりも、
刺激のある激しいものを聴くことが
「カッコいい」とされ、
美しく、穏やかで、
ハッピーエンドで終わる物語よりも、
暗く、暴力的で、闇があるものの方が
「カッコいい」とされている。
「退屈」だとか、「浅い」だとかいう
言葉で追いやられることも多い。
確かに、人生は良いことばかりじゃない。
でも、暗いものや暴力的なもの、
刺激的なもの、ショッキングなもの、悲惨なもの、
そういうものばかりを目にしていると、
心に描くビジョンも暗いものになっていく。
本当に良いものは、
人気が出るし、広く知れ渡ることも多いけれど、
世間や身の回りで
「カッコいい」と評価されているものを
鵜呑みにするのではなくて、
自分が良いと思うもの、
美しいと思うものを大切にした方がいい。
心が抵抗するものには、
それなりの理由がある。
何か悲しい理由でバグった誰かの
「カッコいい」に便乗しなくても良い。
価値観は様々だから、
攻撃する必要もないけれど、
自分の中の健全さを失わせる必要はない、
と私は思う。
一見古くさくて、ダサいと思われているような、
昔ながらの物事の中に大切な何かが含まれていることも多いのかもしれない。
体を暖めるとか、
手作りのものを食べるとか、
手を使って掃除をするとか、
物を無駄にしない、とか。
全部完璧に昔の生活をするのは無理だし、
そんな必要はない思うけれど、
自分が大切だと思うのならば、
失わなくても良いものも沢山あると思う。
「ダサいこと」の中にも、
大切なことは沢山隠れていたりする、
と私は思う。