沈没船とワイン
はじめに
何十年、何百年も前に沈んだ船から見つかったワインが、海底の環境で長い年月をかけて熟成されることでとても美味しい、という話を聞きました。
実際はどうなんでしょう?調べてみたいと思います。
ワインが見つかった沈没船
1991年 フィリピン沖 マリーテレーズ号
1991年、1872年に沈没したマリーテレーズ号からヴィンテージのワイン2000本が引き上げられ、オークションハウスのサザビーズで1本約80万円で落札されたそうです。
1998年 スウェーデン沖 ジョンコピング号
1998年、1916年11月4日にドイツUボート潜水艦により撃沈させられたジョンコピング号からヴィンテージもののシャンパンが3000本引き上げられました。
引き上げられたシャンパンは水深64mで80年も保存されていましたが、低温で高圧の環境だったために劣化することがなかったそうです。
パリのオークションで6010ユーロ(1ユーロ150円換算にすると約90万円!)で落札されたとのことです。
2010年8月 フィンランド沖
2010年8月、フィンランド沖の水深55mで見つかった沈没船から1830年代前半のシャンパン168本が引き上げられ、オークションに出品されたそうです。
2010年 ドイツ沿岸沖
2010年、ドイツ沿岸沖の水深40mで沈没した難破船が見つかり、そこから300年以上前の赤ワインが14本見つかりました。
引き上げられたワインは飲めるような状態ではありませんでしたが、オークションハウスのクリスティーズで出品されたようです。
2011年 バミューダ沖 マリーセレスティア号
2011年、1864年に難破したマリーセレスティア号から5本のワインが引き上げられました。
引き上げられたワインはコルク栓が閉まっていたものの、海水が入ってしまっていたそうです。
美味しいの?
熟成が必要なワインは、静かで温度が安定した海底で長い年月眠らせることで、非常に美味しくなるようです。
ただ、海底は高圧な状態なので、普通のワインボトルを長期間眠らせておくと、海水が瓶の中に入ってしまう事があるようです。
その点、シャンパンは、ボトルの内圧が高いので海水が入って来るのを防ぎつつ、炭酸が外の漏れ出すことを防いでくれるので、海底が高圧であることがメリットになっているようでした。
おわりに
ネットで色々と調べてみましたが、美味しいか、美味しくないかは、結局主観なので、自分の舌で確かめてみるしか無いような。
だけど、ボトル一本80万円なんて庶民には無理なのです。
庶民が試すには、海底に半年以上眠らせた海底熟成ワインというモノがあるらしいので、そちらでしょうか。
機会があれば、海底熟成ワインと普通のワインを飲み比べしてみたいと思います。