セーラー服の襟は
10年前は私も女子高生だった。
うちの高校は男子は学ラン
女子はセーラー服という昔ながらの制服。
ブレザーにほんの少し
ほんのすこしだけ憧れはあったけれど
それでも私は学ランとセーラー服が好きだった。
だって 絶対可愛いから。
セーラー服に
ちょっと大きめのカーディガンを着てさ
今は死語なのか知らないけど
“萌え袖”なんかしたらさ
最っ高なわけだよ。
そんなふうに最高だった我が母校も
ジェンダーレスの流れで
ブレザーになったらしい。
スカートとズボンが選べるようになったらしい。
そんなことを高校生の時からの
アホ友達に言ったら
「上は ブレザーかセーラーか選べないの?」
って首をかしげてた。
そんなのないと思うよ、
上がセーラー服で下がズボンってないもん。
もんぺじゃん。戦時中じゃん。
まあ、そんなことはどうでもよくて
最近ふと思うのは、セーラー服の襟って
「太陽あつめ要素」あったなって。
わたしたちのセーラー服の襟は紺色で、
それは白の一本線で囲われていた。
まだ少し風の冷たい4月や、
冬のぴんと晴れた日を思い出す。
廊下の窓にもたれ掛かって
友達と話していた時とか
駅のホームでカーディガンのポッケに
手を突っ込んで じぃっと電車を待つ間とか
そんなときに感じる
セーラー服の襟のじんわりとした あたたかさ。
襟があつめた、太陽のあたたかさを思い出す。
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