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喜怒哀楽いろんな日々を過ごした過酷トレーニング

みなさんこんにちは。
本日は外資客室乗務員になる前の約1ヶ月半トレーニングについてお話ししたいと思います。

まずトレーニングとは何か。
書類選考から最終面接全てのプロセスが終わり内定を頂くと晴れて客室乗務員になれる!ということではないのです。
あくまで内定を頂く🟰トレーニングを受ける資格が与えられるという認識が適切かと思われます。
航空会社によってトレーニング期間は異なってくるのですが私が働く会社では約1ヶ月半でした。またこれも航空会社によって異なってくるのですがトレーニングを終えてから試験がありその試験に合格しないと客室乗務員になることができず、特に私が働く会社は本当に容赦なく試験で落とされていました。
とあるバッチメイトは半分ほど落とされていたというお話も聞いた事がありトレーニング始まる前から本当にビクビクと怯えておりました、、、ただトレーニングが始まる前に今自分にできることは何かを考えできる限りの準備はしてきました。またどんなことをしていたのか次回以降のテーマでもお話しできたらなと思います。


さて1ヶ月半のトレーニングについて。
一言でまとめると本当に辛かった。

私のバッチメイトは20人いました。ただ半分以上がEx Crewですでに経験豊富な方ばかり。もちろん未経験者もいました。ただその方々と私との大きな違いは英語力の高さ。
前回の投稿でお話ししましたが私も留学経験があります。約半年間という短期間ではありましたが自分なりに頑張ってきた結果、英語力を伸ばす事ができ多少なりとの自信はありました。でもいざ英語漬けの日々でトレーニングが始まると本当分からないことだらけ。ただでさえ航空業界の英語なんて日本語でも理解し難くそれを英語で理解する。本当に何もかもちんぷんかんぷんでした(笑)

客室乗務員というお仕事とは単にお客様に「Beef Or Chiken?」と言ってお食事を提供するだけではありません。お客様の命を預かっているからこそいざ機内でイレギュラーなケースが起きた場合、例えば火災や緊急着水などあらゆる事態が発生した場合にどう対応していくのか。お客様が体調不良になった場合にどう対応していくのか。機内にはどのような機材があって1つ1つのロケーションや使い方事細かく勉強して覚えていく必要があります。時には消防士になったり時には救命隊になったりお客様の安全を守るべくたくさんの知識を得て対応していかなければなりません。トレーニングを通して私は本当に客室乗務員として働いている皆さまは本当に凄い。簡単に言葉で表すことはできませんがとてつもない努力をしてこられたんだな心底思いました。


私の場合新卒入社の為、周りのバッチメイトと違い、アルバイトを除いて初めてのお仕事となります。周りと違って経験値が圧倒的になく先ほどもお伝えしましたがとにかく英語力の差に痛感する日々でした。
私は本当に不器用です。だからこそ人一倍に時間をかけて勉強しなければなりませんでした。これまで高校、大学受験を通して長時間机に座って勉強することなんか当たり前だったので勉強することが決して得意とは言えませんが不得意ではありませんでした(笑)
しかしながらトレーニングの勉強量は本当にレベルが違いました、、、
人生で一番勉強しました。この1ヶ月半の睡眠時間は2.3時間ほど。寝たいけど寝てしまったらみんなに追いついていけなくなる。毎日その不安や焦りから睡眠時間を削って勉強していました。先ほども言ったような私は本当に不器用(笑)どれだけ私が勉強して練習しても周りはそのはるか先を進んでいてそれが毎日悔しくて。もちろん周りもいっぱいいっぱい努力をしてきたからこその結果なのですがなかなか自分の頑張りが周りと比較すると見えなくて。周りが優秀すぎて本当に辛かった。
ただトレーニング期間中は毎日目の前のことに必死すぎてそこまで自分と向き合う時間もなく感情がむき出しになることもありませんでした。

感情爆発したのはトレーニングを経てからの試験でした。
試験の項目は何十種類もあり全ての項目をPassしなければなりません。しかしFailしてもチャンスはあります。そのチャンスは一回だけ。そこでPassできなければ強制帰国です。プレッシャーに押しつぶされそうな日々でした。(いやもう押しつぶされてました笑)
そこで私は今でも鮮明に思い出したくはありませんが嫌でも思い出す出来事があります。
それは試験日2日目のとある試験で私だけ1stテストで落ちてしまったことです。もちろん先ほどもお伝えしたように2回目のチャンスはあります。ただ再テストでは1回目よりも更なるハイスコアが求められ1回目の試験内容と全く異なるため1からのやり直しです。私だけ別室に呼ばれ次の日の再テストに向けての時間調整がありその後私以外合格したみんながいるクラスに戻る瞬間がとてつもなく苦しかったです。本当はこのまま帰りたかったしみんなにも会いたくなかった(笑)
さらにそのままクラスに戻った後も引き続き試験の授業があります。正直あまり頭に入ってこなかったです(笑)それよりもみんなだけ受かって私だけ落ちた悔しさだったりもちろん翌日も別の試験があり、皆んなその試験に向けて勉強できるけど私はまず再テストを合格しなければその試験を受ける資格がない。それを考えるとお先真っ暗でした。やっぱり周りはいつも自分の一歩先にいるなあ。追いつきたくても追いつけないんだなあと思うと、その瞬間何もかもがどうでもよくなってホテルに戻り感情爆発してしまいました。親に電話をして目がパンパンに腫れるくらいまで泣きました。
親は私がヒクヒクと過呼吸になるくらい泣きながら話してきっと何を言っているのか分からなかったと思いますが(笑)、私の気が済むまでずっとずっと話を聞いてくれました。本当に親は偉大な存在です。
そして少し気持ちが楽になりました。親と電話を切った後、もうやるしかない、やれるだけのことはやり切ろうと思いました。今までトレーニングを通して辛いこと苦しいこと何百回、何千回と感じていましたがやっぱり心のどこかでこんな経験は今しかできないんだろうなあと冷静に思える自分がいて人生1度きりだからと言い聞かせてなんとか頑張ってきました。だからこそ一度は何もかもどうでもいいわ!と心底諦めそうになりましたがやっぱりこんな感情もなかなか経験することないし、改めて人生一度きりという言葉が自分を奮い立たせてくれました。絶対に満点とってやると決め、1から勉強し直しました。
もちろん自分の力だけではなくて家族や友達の応援、バッチメイトからの温かい言葉や支えがたくさんたくさんありました。だからこそ頑張れました。


そして翌日の再テスト、、、満点を取ることができました!!!!!!!!!!
もう何クソ根性で乗り切りました、、、、あの瞬間本当に思いました、頑張ってよかったと。


もちろんその後も試験は続きます(笑)まだ始まりに過ぎませんでした(笑)
トレーナーに怒られながらも必死に這いつくばってきました。
いっぱいいっぱい色んなことがありました。ただその中でも今お伝えした出来事が自分の中では特に大きくてこの経験があったからこそ残りの試験も乗り越えられたのだと思います。


たくさん恥をかきました。失敗もたくさんして誰よりも恥をかいた自信があります(笑)だからこそいい意味でもうどうにでもなれという精神で頑張れたのかなと思いますし、正直なところ試験に落ちたとしても本当に悔いはありませんでした。それほどやり尽くしたからです。

ですがバッチメイトの支えもあり、厳しくて厳しくて厳しいトレーナばかりでしたが(笑)愛のある教えのおかげで無事に全ての試験に合格し、客室乗務員になることができました。

わずか数ヶ月前の話ですがもうあの頃には戻りたくないです(笑)
でもあの経験があったからこそ今の自分がいます。
少しは強くなれたかなと。


本格的に飛び始めたとはいえまだまだ私はベイビーで勉強の日々です。また来月には別の機体のトレーニングが始まり、また数ヶ月後にはビジネスクラスのトレーニングも始まり、まだまだ勉強ばかりです。永遠に勉強は続きます(笑)こんなにも大変なお仕事とは思ってもおりませんでした。でも同時にこんなにも強くてかっこいいお仕事なんです。

だからこそ客室乗務員というお仕事はキラキラしてていいなあ羨ましいなあと思って頂けるのは嬉しい反面、決してそんな簡単な世界ではなく見えないところでたくさん努力されてきているお仕事であることを皆さんに知っていただきたいです。
こんなベイビーでペエペエの私が言うのもおこがましいのですが💦
ただ少しでも知っていただけたら嬉しいです✨

この投稿を読んでくださっている皆さまもきっと色んな面で大変な事や辛い経験をして頑張っている事だと思います。決して1人ではなく皆んな違った場所で違ったカタチで頑張っているんだなあと思うと私ももっともっと頑張ろうって勇気づけられます!

今回の投稿で少しでも同じお気持ちになってくれた方がいれば嬉しいです。
みなさんこれからも一緒に頑張りましょう!



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