開運したけりゃ 理不尽と 闘え!
宇宙ってぇのは 本当に 理不尽だよなぁ
平等? 公平? 公正?
そんなルールは 無い
理不尽の塊 それが 娑婆だぁ
生まれつき 財閥の御曹司もいれば
障がいをもって 産まれてくる 子供さんだって 居る
そもそも 産まれてこなかった 命 だってある
この前提に 文句を 言っても 始まらねぇんだ
いつもの通り 呼び方は 何でも 結構
神 仏 主 アラー 何なら お天道様
文句言いてぇよなぁ
「なんでこの宇宙を こんな 理不尽に 造りやがったぁぁぁぁ!」
村長は そんな 理不尽に苦しむ旅人さんの お話を 沢山 聴いてきた
「なぜ この旅人さんだけ こんなに 苦しめるのか?」
哭きながら 聴いたことだって ある
でも
自分に出来ることは ほんの僅かな 些細な事
「絶対にこの旅人さんを 開運させて見せる!」
そう 覚悟する だけ
悲しいかな
この ちっぽけな 村長如きが 覚悟したって
泣きながら 下山する 旅人さんだって 山ほど 見てきた
「仏は なんと 無慈悲な・・・」
「この方こそ 開運させないで なんの 平和か? なんの 幸福か?」
悔しい
本当に悔しい
我が身の 不甲斐なさ を 呪う
「もっと 村長磨きを 真剣に やらないと」
「このままじゃ 旅人さんの お役に立てない!」
その繰り返しなんだよ
そうやって 生きてきた 知恵
それをこそ この開運村 に 散りばめてあるんだよ
日々 改善 しながらね
だから 頂上まで 辿り着いた 旅人さんは
傷だらけだ
流れ弾の ひとつやふたつ
もう 血だらけなんだよ
這うようにして 泣きながら 登ってくる方も いる
「あと 一歩 自力で 登ってくれ! 頼むぅぅぅ!」
最後は 絶叫だよ
たとえ この宇宙が 理不尽でも
必ず 幸運の女神様 は いらっしゃる
この信念を 捨てたら この村は 廃村だぁ
地蔵菩薩様が 地獄に おわすように
賽の河原で 石を積む 子供達を 慰めるために
一緒に 泣いてあげるために
いつでも 如来になれるのに
その 昇進・昇格? を 捨てて
娑婆の 理不尽を 救うために 菩薩の地位に とどまっていらっしゃる
理不尽がなんだ!
極貧がなんだ!
障がいがなんだ!
虐待がなんだ!
うつ病がなんだ!
いつでも この村は そういう 傷ついた旅人さんを こそ 歓迎するよ
頼むから 闘ってくれぃ
諦めないでくれ
納得など しないでくれ
贖ってくれ
親の銭で 財布が 立つ ような輩は 門前払いに きまってるだろ
強欲も いい加減にしろよ!
テメェで 稼いだわけでもなし
10円玉の 重みを 知らねぇやつに 開運など させてたまるかよ!
他人の痛みに 泣けねぇやつに 女神が微笑むかよ?
漁夫の利 狙ってくるヤツ
ボコるからな
開運はなぁ