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霞ヶ関ワークライフ2
本日、初登庁。
辞令交付式を行うため、◯時◯庁舎◯会議室へ集合との事前連絡をうけ、本日初登庁。
省の入り口では、初登庁のメンバーがいて入館手続きで混雑しており、その脇で職員がようこそ◯◯省へ!とチラシのようなものを配布していた。
なんだか新学期の大学サークル勧誘みたいで少し笑ってしまう。
各階層別のエレベーターにはそれぞれ行列ができており、これまでは自社ビルだったため、このエレベーターに並ぶという行為も、ドラマでみる光景のようで感慨深い。
初登庁にしてやらかし未遂
会議室に15分前につき、すでに5人くらいが待機しているようだった。待っている間、全員無言だったので、僕はあえてどちらの配属ですか?と投げかけてみる。そうすると、せきを切ったようにその場にいた全員が話を始める。みんなお見合い状態で、緊張しているのだ。
最終的に約20人ほどが新規着任者として、集合したらしい。官僚の方、地方自治体、民間企業からの出向者、様々な背景の新規着任者が揃っている。そんななか••
まわりを見渡し、ハッとする。なんと、20人中ノーネクタイだったのは僕1人だけだったのだ。。笑
元々、省内は勤務中ノーネクタイであることは知っていて、僕はまぁ大丈夫だろうという感覚でつけてなかった。
しかし、たしかに辞令交付式という格式のある場ではちょっとマズいかなぁと思いつつ、逆にこれで叱られるかどうか判断する良い機会だと開き直り、そのままノーネクタイで辞令を受け取った。
結果、誰も気にしてないようだ、そんなものだ(局長もまったく気にしてない様子••たぶん)。
実際には、チェックされているかもしれないが。。
引き続きという概念がほぼない
この間、なにより最も驚かされたことは、前任者からの引き継ぎが1ミリもなかったこと。
どうやら官僚たちの間では、わりと当たり前らしい。丁寧に引き続きをしてくれる人もいれば、そうでない場合もあるのだろうか。
僕の◯◯係というのは省内で3人。当然だが、仕事は待ってくれない。
民間企業においては、新人であれば半年はOJTがあるし(もちろんそうでない場合もあるだろうが)、中途採用者ですら同業界で経験者でもなければ一カ月は大目にみてもらえるはずである。
しかし、そこは霞ヶ関スタイル、まったくの問答無用、席についた瞬間から、即メイン担当である。
隣の席の女性官僚
となりの席にいる若い女性官僚は、別の係なのだが、親切でわからないことも教えてくれるとても新人にはありがたい存在だった。
話すとめちゃくちゃ良い感じの女性官僚である。
そんな彼女は、わりと面倒な一般市民からの問い合わせにも、テキパキとクリティカルな回答をし、ときには電話をわざと保留にして間をとったりして、上手いこと対応するなぁと感心しっぱなしである。
ただし、一般市民との電話対応になると、なぜかものすごくロボットのような冷淡な話し方で、感情がこもらなくなるのはなぜなのか。
職場環境はかなり微妙
とりわけ感じるのは、環境がよくないということ。とにかく設備が古い。机や椅子、ロッカー、フロアに敷かれているマット、蛍光灯、あらゆるものが昭和の雰囲気を出している。ど田舎の町役場のようだ。
見慣れたパソコンが、なんかハイテクで浮いてるようにすら見える。
これは明らかに省庁ごとに違いがあるらしく、金融庁などは民間に負けじとキレイな事務所にしていると聞く。
長時間労働なのだから、せめて職場環境は良くしてあげたらいいのに••これでは若い子は入ってこなくなるのはわからないでもないなぁ、そんな印象をうけた。
一日を終えて••
パソコン設定や様々なシステムの登録、庶務的なルールなどを一通り把握したら、過去に前任者がやってきた業務内容、もっぱらデータや資料を延々と読み漁り、関連する法律を調べ、それでほぼ時間がなくなった。
一日いてわかったことは、課長補佐一名、係長一名を除いて、みんな入れ替わりの新規着任者ということ。
本当にこれで回るのか••と不安になるが、それでやるつもり、やらざるを得ないのが凄いところ。
官僚たちは、ほぼ2年で部署異動をする。まったく知らない業務でも、即対応するその臨機応変さは見習うべきものがある、そう感じた一日だった。