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【散文詩】半自動筆記に依る夜想曲(3)-1:『涜聖の真珠母』-1

 「━此処だ噴火獣キマイラとどまれ!」「━なんの、止まるものか」
少女の様な細腰の詩人は突如としてフロオベエルの一文を叫んだ。私は彼を見て、或る花の名前を思い起こし、其れについて、在らぬ事を妄想し、非常に愉快な心持に為った。
だがしかし、其れも間も無く押し寄せた鉄火の弾幕に因って何も彼もが灰燼かいじんに帰した。

<続>

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