夫婦仲がなんかうまくいかない、新米パパのための育児マニュアル【離乳食編】
離乳食たべさせるだけならちょっと賢いゴリラでもできる。
自称イクメンパパに投げかけられたインスタ上のあるママの叫び。
共感してしまうママも多いのではと思う一方で、せっかく離乳食をあげてみたのに『なんで怒ってるの?』と思うパパもいるのかなと感じた投稿でした。
子育てするなかで、夫婦間で感じる育児に対するギャップ。
仕事であれば全体像を把握しながらタスクをこなすことができるのに、育児になった途端、タスクの全体像を知らないパパは多いのでは?
仕事のように上司や先輩にタスクの流れを聞くことができればいいが、ママからすると同じタイミングで親になったのに、どうして一から説明しないといけないのとまたイライラポイントになってしまう。
そんなママのイライラをなくし、夫婦で育児に前向きに取り組めるように、パパの主戦場である仕事を例に取りながら、育児マニュアル【離乳食編】をまとめてみました。
といいながらも、私自身も1歳9か月の息子の新米ママなので、ベテランママは温かい目でご覧いただければ嬉しいです。
ちょっと賢いゴリラを仕事で例えると
まずは、ママがなぜ離乳食をたべさせて、イクメンアピールをしたパパに『ちょっと賢いゴリラ』という厳しい言葉を投げかけたのでしょうか?
わかりやすいように、仕事にたとえてみようと思います。
いろんな仕事がありますが、リアリティを出すために『次年度向け開発テーマ確定のための会議運営』を例に取ってみます。
全く事前準備に参加していない新人が、誰かが作ったプレゼン資料を、誰かが書いたスクリプトを読みながら発表し、自分のおかげで会議が成功したと言ったら、『いやいやいや、なんでやねん!』となりますよね。
まずそもそもそんなことは起こらないですが。
当日のプレゼン発表はそれまでの事前準備があってこそですし、実は事前の関連部門への根回しなどで会議の結果が決まってくることも少なくないですよね。
冒頭の『離乳食をたべさせるだけならちょっと賢いゴリラでもできる』というママのつぶやきはまさに同じことなんです。『離乳食をたべさせる』というタスクの前後には、ママによる事前準備、事後のフォローがたくさんあったんです。
育児マニュアル【離乳食編】全体像は?
ただー♪ こちらです。
改めて業務フローに落としこんでみると『離乳食をたべさせる』の前後に多数のタスクが存在することがわかります。各タスクをもう少し詳しくみてみましょう。
01 情報収集・知識習得
新しい仕事を担当する際に、一から情報収集・知識習得しないといけないのと同じく、育児でも学びのステージがあります。
特に、今まで母乳もしくはミルクのみを飲んでいた赤ちゃんが食事を始めるという一大変化に備えて、情報収集・知識習得は非常に大切なタスクです。
どんな知識が必要かというと、具体的には下記のような項目があります。
・離乳食を卒業するまでの全体像の把握
・月齢にあわせた食材と調理方法
・安全な離乳食推進のための注意事項確認
いきなりですが、ここでクイズです(チャラン♪)
①0歳児にはちみつはあげてもOK?
②卵は黄身、白身どちらからチャレンジ?
正解は
①乳児ボツリヌス症を引き起こすリスクがあるため、1歳を過ぎるまではNG
②固ゆでしたごく少量の黄身から
です。
ママになる前は全く知らない内容でした。赤ちゃんの命を守るための情報・知識も含まれるのでとっても大切なタスクの一つですよね。
02 事前準備
会議の本題に入る前の事前準備として、会議室の手配なども必要なタスクのひとつですよね。
同じように、離乳食の事前準備としては、『調理器具』や『赤ちゃん用の食器やチェア』の準備があげられます。
『どんな食器でもチェアでもいいや~ん』と思ってしまうかもしれませんが、大人でも足がつかないイスでご飯を食べると落ち着かないように、しっかり噛む力をつけるためには正しいチェア選びは大切なタスクです。
値段も形もいろんなものがある中から、口コミなどを見ながら厳選するのは実はなかなかの一苦労です。
03 当日のメニュー確定
ここは会議の議題選定に近いでしょうか?
幹部が揃うような会議で日々の業務進捗をテーマにあげる人はいないですよね。逆も然りで、課内会議では会社の方針を決めるようなテーマを話し合ってもそこでは結論を導けませんよね。
同じように月齢にあわせた『食材x調理方法』のメニューを選定する必要があります。
いきなり6か月の赤ちゃんに、美味しいからといってハンバーグを出しても食べれないですし、逆に離乳食卒業直前の1歳すぎの子どもにドロドロのおかゆを食べなさいと言えば、食欲がわきません。
せっかく作っても『べぇ~』と口から出してしまう赤ちゃんの好みも確認しながら、また栄養面も考えながらの毎日のメニュー選定はなかなか難易度が高いタスクです。
04 調理
皆さん、『長いわ!』と思われているんじゃないかなと思いながら、マニュアル作成を続けます(笑)。
ここはプレゼン資料やスクリプト作成に近いでしょうか?
前章で決めた議題にあわせて、資料を作りこんでいきます。ある程度学生時代に学んだパワーポイントのスキルなどが活かせますが、その会社にあった資料作成のノウハウを身に着ける必要がありますよね。
同じように前章で決めたメニューを調理する必要があります。
大人の料理とは調理方法が異なるため、慣れるため時間がかかることがあります。
例えば、大人だったらお米を炊くだけでOKですが、離乳食初期はおかゆを炊き、さらにそれをすりつぶす必要があります。
料理が苦手な私は『大人のごはん』+『離乳食』を作るという、ダブルタスクもなかなかに難易度が高いポイントでした。
05 食事介助=離乳食をたべさせる
ようやくここにたどりきました(笑)。
仕事でいうと、会議当日のプレゼン発表でしょうか?
もちろんプレゼンスキルも非常に大切ですが、会議にいたるまでの準備で会議の成功が左右されることも多いですよね。
同じようにここまでのタスクがあって、ようやく赤ちゃんに離乳食をたべさせるというプロセスにたどりきます。
06 消化具合の確認
『終わらへんのか~い』という叫びが聞こえてきそうです(笑)。
残念ながらまだタスクは続きます。
会議でも一方的にプレゼンをして終わりではないですよね。
参加者に説明内容を理解してもらい、ディスカッションをへて会議の結論を導く必要がありますよね。
同じように離乳食もたべさせて終わりではありません。
赤ちゃんがしっかり消化できているのか?その食材の好き嫌いはどうか?アレルギー反応は出ていないか?など確認をする必要があります。
特に卵などのはじめての食材をたべさせるときは緊張です。たべさせたあと元気でいてくれて、毎回ホッとする瞬間です。
07 後片付け
ようやく最後のプロセスです。
会議でも会議室を片付けたり、会議の議事メモを配信しますよね。
離乳食でも『調理器具』や『食器』の後片付けがあります。
たべさせたあとバタバタして、すぐに洗い物ができず、食器などがカピカピになってしまい、余計な時間がかかったりで、地味にイライラしてしまうタスクでもあります。
そしてまた03に戻り、翌日以降のメニュー検討からスタートです。
ちょっと賢いゴリラと言いたくなってしまう気持ちもわからなくもない?
いかがだったでしょうか。
『離乳食食べさせるだけならちょっと賢いゴリラでもできる』と言ったママの叫び、共感ポイントはあったでしょうか?
ただ、だから今日から『パパ、01から07まで全部やってね』というわけでもありませんし、『離乳食の全体像、知らへんかったやろ!』とパパを責めるのが目的ではありません。
我が子をそだてるという一大プロジェクトを一緒に乗り越える仲間として、夫婦で一連のタスクを理解しあえることで、家庭内での声掛けが変わるといいなと思いから、育児マニュアル【離乳食編】を作ってみました。
少しでも子育てを頑張れらている誰かの役に立つと嬉しいです。
※私自身、新米ママで育児歴も短く、食育に取り組まれているママやベテランママはもしかしたら違ったプロセスを踏んでいるかもしれませんが、我が家版のプロセスということで寛容な心で読んでいただけると嬉しいです。