感想文 希望の糸
こんにちは。舞えない兵庫と申します。
備忘録も兼ねて読書感想文を書きます。
本日は 東野圭吾著 希望の糸です。
いわゆる加賀恭一郎シリーズ。ただし主役は加賀恭一郎の従兄弟、松宮脩平刑事です。
カフェを営む女性店長が殺された。この店長は善人ということ以外が聞き込みや調査では分からない。しかしここに常連客、元夫が絡み事件は思わぬ方向へ、そして意外な真実が明らかになる。しかしこの真実に踏み込むべきか踏み込まないべきか松宮は逡巡する。松宮の出した答えはー
非常に重い内容ではありました。人との縁というのはまさに題名通りの希望の糸というものを感じました。
個人的には 同じ加賀恭一郎シリーズのどちらかが彼女を殺したや私が彼を殺したのよう加賀恭一郎は脇役の方が映えるというのを感じます。
理由としては加賀恭一郎は超人です。頭脳明晰。体力も抜群。特練でもないのに全日本剣道で優勝するほど運動神経も格別。こういう人間が主人公として前面に出ると物語自体は爽快ですがいかんせん、もう加賀恭一郎だけでいいんじゃないかという感想にもなります。
ただ脇役だと悩み苦しむ主人公を助ける、背中を押す、そういう役回りとなり要所での活躍には惚れ惚れします。
また、容疑者Xの献身、真夏の方程式、麒麟の翼のように人間の感情や機微に触れる内容にもなっています。
ありがとう。加賀恭一郎。そして松宮脩平。