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映画「アット・ザ・ベンチ AT THE BENCH」

directed by 奥山由之
starring : 広瀬すず、仲野太賀、岸井ゆきの、岡山天音、荒川良々 今田美桜、森七菜、草彅剛、吉岡里帆、神木隆之介

大きな川の河川敷公園、芝生広場の真ん中になぜか、ポツンと1つある、古ぼけた木のベンチ
そのベンチを舞台に、ベンチに座る様々な人たちの人間模様を描いた5編のオムニバス

5つの物語のうち、最初と最後、つまり1編目と5編目は同じ人物が登場する。幼馴染の男女、広瀬すずと仲野太賀が演じていて、1編目では、まだ「ふんわり」した雰囲気だけど、互いに好意を寄せている者同士といったところだが、5編目では二人は婚約者という間柄に発展していた。
その辺、時間の流れを感じさせる演出だが、強烈だったのが、間の2つ、2編目と3編目。
 小さなベンチだから、座れるのはせいぜい二人。だけど、2編目だけ三人目が登場する。やたら「めんどくさい」女子・・・の岸井ゆきのが、付き合ってる男に割と絡んでいるんだけど、その後ろに来た、見ず知らずの男(荒川良々)が絶妙だ。
二人の男女のやりとりを聞いていて、何やらツッコミいれそうな感じ。
でも、いったいいつ入ってくるのか? やりとりはかなり危なっかしい方向に行っていて、この第三の男がどっちの味方に入るのか? オーディエンス側もハラハラしてて、思わず「ぷっ」と吹き出してしまったり・・・
3編目は、二人の女性・・・姉妹という設定だけど、もう喉が潰れるんじゃないかっていうぐらいの喚き方で、しかも、結構長い・・・これだけ長い尺で喚きまくってて、よくせきこまないなぁ・・・というか、この場面撮るのに、きっと何テイクも取り直しがあったんじゃないかなぁ。喚き立てるって瞬発力だと思うから、それをずっと続けるって、相当大変、体力も使うし、何より、セリフが飛んじゃうんじゃね?とか・・・こっちもハラハラしてた。草彅剛と吉岡里帆という贅沢な設定で、映画監督?の役が神木龍之介って・・・こんな配役、よくできたなぁって。
でも、草彅さんって、映画監督やれるんじゃないかなぁって常々思ってたので、配役入れ替えての実際、草彅監督作品って見てみたいなぁと思った。

このベンチの背景?というか、ベンチがあるすぐ近くに何やら工事現場が映っていたし、東京ってちょっとの時間でどんどん風景が変わっていくってことなんだろう。でも、ポツンとどこかに置き忘れられたような、こんなベンチ、あるよね~って思える自然体がよかったな。

何からSFちっくな「おまけ」があったけど、それもまたおもしろし!

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