こんばんは、教育評論社 編集部です。
先週配信して、たくさんの方に読んでいただいている山本陽子著『隠された顔:絵巻のなかの尊きものたちの描き方』。
今日は具体例をまじえながら本の紹介をしていきます!
前回の記事は下のリンクからお読みいただけます。
紹介記事①で顔の隠し方にもバリエーションがあることをお伝えしました。
今回はその違いを、実例を基に紹介していきます。
それではどうぞ!
◆◆◆◆◆◆テクニックその1:雲で隠す◆◆◆◆◆◆
もっと寄ってみましょう。
平行に描かれた雲で、顔が隠されています。
こんなに低い位置に雲がかかるのか…….という疑問は置いておいて(当時の画法もありますものね)、雲で隠すという点にもポイントがありそうです。
◆◆◆◆◆◆テクニックその2:木で隠す◆◆◆◆◆◆
寄ってみましょう。
こちらは右にも、左にも。
枝ぶりが絶妙で、技巧を感じさせますね。
◆◆◆◆◆◆テクニックその3:軒で隠す◆◆◆◆◆◆
寄ってみましょう。
こちらはなんとも力技! 軒先で顔を隠しているんですね。
すごい労力が払われていますね……
こうした宮廷絵師の苦労について、本文から抜粋してみます。
隠す部分だけではなく、細部もぬかりなく描かれているんですね。
ぜひ、クローズアップする前の全体図を、もう一度眺めてみてください。
本日の記事はここまで、次回は紹介記事の最終回です。
書籍では今回上げた例以外にも、多様な図版を用いて説明しています。
ぜひ書店などで実際に見てください。
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