「221年ぶり!」 【昆虫MANIAC】で擬似体験
東京・上野にある、国立科学博物館。
夏真っ盛りの7月から開催していた、
科博の特別展【昆虫MANIAC】に行ってきました。
こんな視点で
特に昆虫が好きで、という訳ではありません。
(研究者さま、ごめんなさい。)
今回訪れたのはなぜかというと、希少性、特別感から。
希少性とか、特別感とか、そういうことに惹かれます。
よく目にする”期間限定”とかって惹かれませんか?
あれと同じ感覚です。
それは、『素数』
中学だか高校で習った素数。
この素数にも、私は特別感を感じます。
「1とその数以外に約数をもたない2以上の自然数」
2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47, 53, 59, 61, 67, 71, 73, 79, 83, 89, 97.
100以下の素数は25個、
1000以下の素数にすると(100以下の25個に加えて)168個。
こう数にすると、そうでもないような気もしますが、
『1か自分だけ』っていうのが貴重な感じがします。
今回この素数を観点に、素数ゼミなる昆虫の展示が、
この特別展にあるということで訪れたのです。
でも、素数と昆虫のセミが合わさって、「どういうこと??」
素数の13と17に関わるのが、この素数ゼミ。
昆虫にあまり関心がなかったせいか、
なんのことか、名前だけでは連想できない・・・
なんと、当時解明したのは日本の研究者だということにも驚き。
素数ゼミと名付けたのが、数理生物学者、吉村仁教授。
日本人が、というのも嬉しいですよね。
今年は、この13年と17年の2つの周期の素数ゼミが、
4月下旬から6月上旬に北米東部で同時に発生しました。
13と17の最小公倍数は、221。
なんと221年に1回の記念すべき年。
人の一生で、1回遭遇出来るか出来ないか。
素数ゼミの体長はちょっと小ぶりの3センチほど。
小ぶりであっても、発生したのがなんと一兆匹!と言われています。
どんな騒がしさ⁈
科博の取材チームが、現地での計測値86dBを記録したそうです。
例えば、工事現場の騒音でいうと、
区域(住宅業用地など)や時間帯にもよりますが、騒音規制法にある上限が40~70dBとなっています。
工業用地のそれよりも大きいということになります。
また、パチンコ店と同じくらいともいわれ、
ずっといると耳がキーンとしてくる状況でしょう。
この素数ゼミですが、
何種類かいる総称で、セミ科チッチゼミ亜科のマジシカダ属で、
デキュラ種群、カッシーニ種群、デシム種群がいて、
そのそれぞれの種群に13年、17年ゼミがいます。
現在正確には13年ゼミ4種、17年ゼミ3種の計7種が知られています。
群種でも鳴き声が全然違い、そのため鳴き声でも区別でき、
因みに一番うるさいのが、カッシーニだそうです。
科博では、この素数ゼミの鳴き声を再現した展示もありますので、
ぜひ音量を体験してみてください。
終わりに
13年、17年という長い期間土の中で過ごし、
その周期で一斉に発生する、素数ゼミ。
まだ解明されていないこともあり、
素数ではない「4」にまつわる研究も進んでいるとのことです。
夏の終わりを感じ、秋の虫音が心地よい季節になりますが、
その前に、221年に一度の特別感を
科博で体験してみてはいかがでしょうか。
10月14日(月・祝)まで開催しています!