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我慢我慢で幼少期を過ごした妹が買い物依存症を患っている話

私の親は毒親だ。
父は不倫を繰り返し、モラハラで時には殴られた。
おんぼろ汚部屋の生活をさせてるくせして
「だれのおかげで飯が食えてると思ってるのか?」
「お父さんです」を答えさせるクズな父だった。
結局愛人と暮らすと言って堂々と私たちを捨て家を出て行った。
愛人がいても案外別れられないのが不倫あるあるだと
思うけど、父は清々しいほどバッサリ私たちを捨てた。
母はエホバの証人になり、神様ファーストで私たちは学校行事、年中行事、友達とのイベントがことごとく出来なかった。

父は家にお金を入れずに女遊びやギャンブルをやりまくる典型的なクズ男だったので、父以外は極貧だった。

妹は歳が離れていたので、大抵のものは私や兄のお下がりだったし、ほとんど何も買ってもらえなかった記憶しかないと言っていた。

子供の頃に欲しい物を選ばせてもらえなかった経験を繰り返した。
友達が新しい靴やおもちゃを買ってもらっているのを指をくわえて見ていた。

私も物欲が凄い。とにかく一日中頭の中は欲しい物でいっぱいだ。嫌々だったけど18歳で社会に出て給料を好きに使えるようになった時、
幸せってこういうことなんだと知った。
今でも物欲はある。買っても買っても、もっといい物があった気がするし、買って満足して一気に冷めたりする。
でもそこは人の親なので、子供に同じ苦労はさせないようになんとか節度を持って物欲と折り合いを着けている。それに私はもう
『いつでも買えるんだ』と自分に言ってあげられる。

問題は妹だ。
病院で診断してもらったことはないけど、
買い物依存症で間違いないと思う。
妹には子供がいないので、誰も不幸にしていないし、
借金はないので問題ではない。
いや、多分子供を持つことで買えなくなる人生を選択出来なかったのだ
思う。そのくらい妹にとって、自分で好きな物を好きな時に悩んで選んで買えるということは
何より重要なのだと思う。
子供の頃の満たされない気持ちを、
何十年も掛けて満たしてあげようとしてるように
見える。どんなに高価な物を買えるようになっても
気持ちのコップは満たされない。

妹の家は買ってきたまま開けてない袋が転がっているし、
ネットショッピングより店舗に行って
接客してもらい買うのが好きらしい。
私がデパートのコスメ売り場なんて入ったら最後で、
あの空気に負け買わされる覚悟を決め行く場所なのに、
妹は「あーこれ気になってたやつー」とコンビニの新製品のお菓子のようなノリでデパートに乗り込む。
コスメカウンターのお姉さんと前から知り合いかのように笑いあって最後は購入する。
普通の人ならそれで終わるのに、妹はそれを
どんなジャンルの店でもお財布の紐がパッかーんと
開いたままなのだ。
買っても買っても満足出来ないらしい。
常に買った店の袋をぶら下げている。

少し経つとあんな盛り上がって買ったコスメも
他の買ったからもう使わないんだけどいる?とだいたい流れてくるのだ。

病気である

カフェに入ればコーヒーだけでいいのに、
必ずスイーツも頼むし、
ランチをすればセットにするしサイドメニューも欠かさない。
子供の頃に外食の楽しい思い出がないから、
今、満たしているんだなと姉の私は見守っている。

自分で稼げるようになって、
出世してカッコいいと思う。
辞めたくなる時はないの?と聞いても
『辞めたら買えなくなるでしょ?』と
必ず答える。

今、自由に買えて、行きたい場所に行きたい時に出向き
癒すように慰めるように買いまくる妹を私は少し心配しながらも
応援していきたいと思っている。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。



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