これ以上は行けない―沼津駅

2022年4月20日 19:52

　沼津駅は現在では完全に電車の駅であるため，ホーム高さはそれに合うようになっている。しかし元々汽車しか停まらなかったから，ホームは今より低かった。

　1番ホーム東京方から2番ホーム端部を見るとかさ上げ二たび。そして元は切石積みだったことがわかる。１番ホーム２番線側もそうだがその反対1番線側は戦後の増設線のために平滑で，また2番ホームの名古屋方を見るとその3番線側は間知石積みだ。切石積みも間知石積みも御殿場線で見かけるが後者は主として擁壁に使われ橋脚では切石積みに限られる。年代順に切石積み、間知石積み、コンクリートと変化したようで、一番新しい，といっても昭和一ケタの施工だが…3番ホームはコンクリート擁壁となり清々しい。

　しかし3番ホーム端部には安全側線を避けるための切り欠きが名古屋方にありこちらは土盛りになっているようだ。端部からは旧貨物駅に至る構内横断通路があって南口へ向かう方は別のホームへの職員連絡通路になる他貨物積替えホームへも行けるようになっている。貨物積替えホームは下り線ホーム本体のみが残されていて上屋はない。どのような上屋がかかりどのような利用があったのか…どうやら史料は残されていないようである(注)。