そこから駿河湾が見えるか
御殿場駅を過ぎると電車は下り坂をひた走って沼津駅にたどり着く。その途中岩波駅付近で車窓右側にちらっと駿河湾を望むことが出来る。もちろんこれは光線の加減によるもので、見えたとしても写真にはならない。
片浜駅を降りて千本松原に寄ってから興国寺城を目指した。
途中今沢団地を過ぎる。建て替えの最中で2階建てのテラスハウスはもはや入居者がない。ここを過ぎると国道1号沼津バイパスに出て渡った先は水田に出る。しばらく行くと最旧式の東海道とも言うような根方街道に出た。愛鷹山麓を走る街道でその要所に興国寺城が山地をバックに布陣していた。
そこへ行く前に丘陵を登る。新幹線の手前に火の見櫓のある神社がある。火の見櫓というと既に大昔の施設という印象があるがその殆どが昭和20~30年代頃に建てられていることは知られていない。高層建築が主流となった今日では高所から見下ろすという利点は活かす事が出来ないので、村集落の俤を残す所でしか見られなくなった。それにつけても建設後20年を待たずにで役立たずになったということは未来を推測する事の難しさを証明してくれている。
わざわざ坂道を登ったのは、気になる新興墓地があったからだ。ありふれた光景であるが売り出し中なのか最新式の地図にその所在がはっきり。
しかし行ってみた所でどうという所でも無く、すぐ降りた。ぐるりは今「ぬまっちゃ」という名称で売り出し中の茶畑でその景観はどちらかというと退屈だ。唯一のとりえと言えば、墓地からわずかに駿河湾の水際線が見えるところか。
岩波から見える駿河湾同様、直面する太陽光線のために良い写真が取れそうにない。