コミュニティFMのラジオ提案
■コミュニティFMの閉局
少し話がかわりますが、関西のコミュニティFMが閉局予定と知りました。「FMちゃお」さんです。2022年にリスナーにおしまれ閉局された「エフエムひらかた」さんと同じく、開局時は防災の観点からラジオの必要性や可能性を信じスタートされと思われ非常に残念です。
2023年には「エフエムあまがさき」さんですが、こちらの局は見事に有志達により生まれ変わって「あま咲き放送局」として復活されておられます。
私などには到底はかりしれない苦労もあったかと察しますし開局までの時間さぞかし大変だったと思います。心より御礼申し上げます。
特に3セクとして防災の観点から立ち上がったコミュニティFMは、関西エリアには多くございます。
あくまでも個人的な見解ですが、自治体からの出資・出稿割合が多く、開局のさい阪神淡路地震の経験から地域情報の伝達手段としての災害ニーズの使命が優先され企業体質と一緒になってしまったのか思います。
すべての3セクのコミュニティFMが当てはまるわけではございませんが、自力で売上を確保する営業活動が弱かった面もあるのかもしれません。
しかし自治体主導でコミュニティFMを開局した場合は自治体に対して憤りを感じます。
コミュニティFMを支援している自治体も環境が変わりる出来事がありました、2009年に施行された「地方公共団体財政健全化法」です。
簡単に内容をかいつまむと自治体自体の財政健全化をおこない、財政援助を行っている法人など第三セクターも財務を検証し存廃を含めた抜本的改革を集中的に行うと書かれています。
簡単にいうと3セクには存廃とあるように「残すのか?残さないのか?しっかり自治体は検証・検討しなさい」という事かと思われます。
閉局された局のいずれも2009年より前に開局しており財政の安定していない自治体が支援を行っている3セクのコミュニティFMは自力で売上を確保する努力を強いられるケースが増えていくのではなかと感じます。
また3セクではなくてもNPO・民間のコミュニティFMも社会情勢や景気が悪い中、非常に厳しい経営を強いられている所も多いいかと思われます。
■ラジオ提案の流れ
私の場合、社会心理学の承諾を得る手法のドアインザフェイスとアンカリングの手法を取り入れ金額を説明する事が多いとお伝えしましたがここでは詳しく構成や詳細を書きたいと思います。
基本的な営業テクニックですので、ごぞんじな方もおられると思いますし、あくまでもの私の提案方法ですのでご理解いただけますと幸いです。
◎提案の流れ
➀挨拶―コミュニケーション
↓
➁自局の概要説明
↓
③圏域局の料金の話
↓
④自局の料金の説明
↓
⑤成功反響事例の話
↓
⑥クロージング
↓
⑦ご契約
おおまかに上記のような構成の流れとなります。
今回は料金説明ですので③圏域局の料金の話④自局の料金説明の2つに絞って書かさせて頂きます。
■社会心理学
「圏域局の料金の話」なぜ圏域局の料金の話をするのか?ギモンに思われた方は多いいと思います。実はドアインザフェィスという交渉術の前の意識付けの際にアンカーリングをもちいるために圏域局の料金の説明をいたします。
まず社会心理学用語のドアインザフェィスをかんたんに説明しますと、契約していただきたい商品を承認してもらうため、わざと最初に大きな提案をし、それが断られた後に提案料金の下げて提案することで契約いただきたい商品を承認させやすくさせる、行動心理学の技法のことです。
人は1度断ると断ったことに悪いなと感じやすい感情が出でて次の提案を断りにくい傾向があります。
そしてアンカーリングとは最初に知らされた数字等の情報を意識づける事によって、その後に知らせる情報への認識が変わるという意味です。
例えば車を見に来た方に販売したい車の価格より高価な車情報を見せておくと販売したい価格帯の車が安く感じ購入する可能性が高まることです。
アンカーは日本語で「錨いかり」でアンカーリングは船を錨でつなぎとめる意味となります。よく商品のプライスダンのPOPなどで“通常価格より70%OFF”など良く見ますよね。その通常価格がアンカーとなり70%OFFの価格が非常に安く感じるようになりますよね。
提案トーク
月々40,000円の放送料を契約していただきたい事を前提に話を進めてまいります
まず自社の放送料を説明する前に、自社より高い圏域放送の放送料を説明します。
まず新規のお客様のほとんどが、ラジオCMを放送したことが無いしラジオ放送の料金に詳しい方はほとんどいません。
提案する話はよく子供に教えるように解りやすく説明しなければならないと教育をする企業が多いいかと思います。
よってラジオ放送の料金の基準情報をこちらから丁寧位に説明します。
例で会話口調で説明します
「ラジオCMは1本20秒が中心になっております。あくまでも仮定ですが、たとえばお客様が、あの圏域のラジオ局にCMを放送したいとします。
圏域局の場合20秒CMが、こちらに記載されているのように1本15,000円なので毎日30日CM打つたと仮定すると、月額45万の予算が必要になります」
自局のエリアの圏域放送局の本当のCM料金(ネット上で代理店さんが多くアップしています)の資料を見せながらお話しアンカー情報を提供します。
あくまでもラジオ放送をするしないは関係ない仮定のお話と強調し伝え月々45万がかかりますと、この部分は必ず認識いただくのことが必要で、ここで「広告予算が月々45万だといかがですか」と一旦、お客様の承認確認を行います。
その後すぐに、自局の料金説明に移り自社の一番高い商品を簡単に説明します。例えばCM時報は各局高いかと思われます。
各コミュニティFMにより金額差はあるかとおもいますが
「ラジオ局の最高ブランドである時報が月額10万で放送ができます」
と説明し、最後に1番提案したい月々40,000円を解りやすく良い部分を織り交ぜながら熱く説明します。
すると月額45万→10万→4万とダウンして提案していますので、お客様にとっては4万円の放送料が安く感じ契約になりやすくなります。
マーケティングやセールスの世界では数%でも購入率や契約率が上がると売上全体に波及する効果は絶大です。
しかしマンパワービジネスがまだ多いいコミュニティFM業界では、一人一人の個人のスキルもまだまだ上げていかなければなりません。
放送の営業をして年間30件の提案し40%の契約率だったとします。
そして1件単価月3万だったとします。
30×40%=12件×3万=月々36万
年間432万
となります。
契約率が10%上がったとします。
すると
年15件×3万=月々45万
年間540万となり108万
108万の売上がアップした事になります。
せっかく商談の機会を得て契約率を上げるための個人のスキルアップの勉強は大切です。
ただマンパワーに頼った運営をつづけて行くと人に左右されて運営がうまくいかない事が多々あります。
本当は、お客様からの問い合わせがあり人的スキルにたよらす誰が説明しても契約になりやすい良い放送コンテンツを生み出す事が必然なんですが。
たまごが先かにわとりが先かみたいな感じですが、営業スキルもあげつつ、メディアコンテンツの向上も行う事の両建てはどこのコミュニティFMには必要ですね。
今回は提案トークの1部の説明をさせていただきましたが運営面についても記事を進めていきたいと考えております。
乱文を最後まで読んで頂きありがとうございました。