【社会人留学】 Week0 〜オリエンテーション〜
メルボルンに来て一週間が経過しました。美味しいコーヒー(やはりフラットホワイトなど、ミルクビバレッジはどこで飲んでも格別です!)、モダンとクラシックが渾然一体となり、さらには世界のさまざまな都市を包含したような活気ある街並み、澄んだ青空にパキっとした気持ちのよい空気、かわいい犬たち・・・よいところをあげたらきりがありませんが、こちらでの生活にとにかく癒されています。(もちろん、多少「!?」ということもありますが、それは今後ご紹介します。)
今週は大学のオリエンテーションがあり、ついに、8年ぶりに学生として学びの場に戻ってきました!他のオーストラリアの大学と同様に、メルボルン大学のオリエンテーションも原則は任意参加で、数あるオリエンテーションから、自分で必要だと思うセッションに申し込みます。詳しくは後述しますが、任意参加とはいえ、新しい出会いもあり、参加して本当に良かった!と思うものばかりでした。
ハイライト1:ビジネススクールのウェルカムパーティー
Finance、Accounting、Marketing、Human Resources、International Businessを専攻する大学院生は、Faculty of Business and Economics (通称BCon)に所属することになります。Semester2(7月開始)の入学者は300人強で、その内、約20%の学生が、私と同じHR専攻でした。まだ同期の中に日本人の方を見つけられておらず、また入学者の平均年齢も私より5歳ほど低いので、国籍的にも年齢的にもマイノリティーという、今までなかなか経験したことがない状況にいます。しかし、学びの場であることに加え、英語の言語的な性質も相まって、年の差を気にすることなく、楽しく、フラットに会話しています。学生の国籍は中国が多い印象ですが、欧米の大学を卒業していたり、日本や他のアジア地域を含め留学を経験していたりと、同じ国籍の中にも多様性があることをここでも体感します。余談ですが、中国の方は、入学前にSNSの掲示板?で繋がり、オリエンテーション開始時にはすでに大きなコミュニティーを作り上げていました・・・!私のように社会人経験を持ち入学する方もいますが、(ここで出会うような属性の)中国人学部生にとって、海外大学院への進学は、より良い仕事を得るために当然の選択肢であるようです。
パーティーは、まるでどこかの経営コンサルが主催するような華やかな立食パーティーでした・・・!
教授がおっしゃっていた、”Embrace uncertainty in life"というメッセージが心に残りました。私にとっては、今、海外の学びの場にいること自体が奇跡的ですし、数年後にどこで何をしているのかは本当にわかりません。けれど新たな景色、未来の可能性にとてもわくわくしているので、この言葉に前向きな印象を持ちました。
私の大切にしている、"Planned Happenstance Theory(計画された偶然性理論)"においても、オープンマインドを持ち、失敗を恐れずに積極的に行動することが、自分にとってのよいキャリア(人生全体を含む)に繋がっていくと言われています。「(経験上)正しい」と思ったことや「こうあるべき」という考え方も場合によっては手放しながら、オープンマインドで軽やかに、不確実なものごとを楽しんでいけたらと思います。
ハイライト2:Knowing&Learning "How to Learn"
大変感心&感動したのですが、学びを有意義なものにするための(上手く乗り切るための)実践的なTipsを解説するセッションが多く開講されています。後述するオーストラリア英語の解説から、論文を書く際の引用ルール、ノートテイキングの方法まで多岐にわたります。こういった内容は、日本の大学でも、交換留学したアメリカの大学でも意図的に学んだことがなく必要に応じて経験の中で身に着けてきたものだったので、目から鱗でした。いくつか、印象的だったセッションを紹介します。
1)オーストラリア英語(留学生向け)
・オーストラリア人はLazyなので言葉を省略しがち・・衝撃的でした(笑)
例:cup of tea: cuppa/ Postman: postie/ Afternoon: arvo/ breakfast: brekkie
sick day: sickie/ ta ta: thank you
・肯定的な応答に、ネガティブな意味を持つ形容詞を使いがち
例:How's it going?→ Not bad. / Where is this place → Not far.
2)タイムマネジメントのテクニック
学生が抱える問題の9割はタイムマネジメントに収れんされるということで、丁寧にタイムマネジメントの方法を解説してくれました。
ウェルビーングが最も大事なので、連続して勉強しすぎないこと、意図的に休憩に取ることが強調されていたのが、ヘルスケア先進国だなと本当に感心しました。(同時に自分の働き方を振り返って、少し反省しました・・・)
特に役に立ったのは、大量のリーディングを効率的に進めていくために、どの教材をどの程度深く読むか、ジャッジするための練習です。(「全部読むな」が暗黙の了解です。)また、学習計画を立てる際にはSMARTシステム(私はかつて新卒研修でその存在を知りました)に則るようにアドバイスを受けたことからも、海外大学での学びは、将来、仕事を効率的に進めるための訓練として位置づけられ、学びのプロセス自体が実践的であると実感しました。
3)ディスカッションのテクニック
アメリカに留学した時、最も胃がきりきりしたのが、授業内のディスカッションでした。そもそも扱っている科目が難しかったことに加え、ネイティブ同士のテンポが速いディスカッションの中で、適切なタイミングを捉え、意見を表明すること、それに対する他の人からの反応にさらに反応することは本当に難しかったです。かといって何も発言しないと評価がつきませんし、本当に存在しないものとして扱われます。恐怖でした。当時もそんな状況を打開するために色々と試しましたが、今回の講座を受けて大切だと感じ、実践しようと思っていることを決意表明的に記しておきます!
・授業前:何がわからないか、分かる状態にする。イコール、質問が準備できている
・授業中:クラスメートをよく観察し良い点を真似る&自分が貢献できるポイントを見極める(前半)
・授業後:誰かを誘って、一緒に授業を振り返る
今期の履修科目は実務経験がない分野のため、相当チャレンジングになりそうですが、本当に楽しみです。留学の目的の一つでもありますが、周囲や環境からたくさんの学びを得たいとおもいます。
余談ですが、ディスカッションのセッション中に会話した二人の内、一人は私が留学したアメリカの大学群(UC)からの交換留学生で、もう一人がメディアを専攻する院生だったのですが、話が弾み、さっそくランチの約束をしました。こうした偶然の出会いがあるのが、学校のよいところですね。
読んでくださってありがとうございました。