介護の大変さとは
在宅介護での大変さ
在宅での介護は、おそらくどの方がやっても大変なものだと思います。それが、介護の現場で働いている方だとしてもです。
在宅で見るという事は、常に気を張っていないといけないことになります。朝から仕事の準備をして介護者に食事やもろもろの準備をし、仕事に出かけて疲れて帰ってきても休むことなく夕食の準備から就寝介助までやらなければならない。なんてこともあり得ます。
これで介護保険のサービスを使わない!なんて言っている方は、孤立していってしまうと思います。相談できる相手なんて家族・親戚くらいかもしれません。
「介護は一人で行うものではない」
この言葉は私が管理者として働いていた時によくご家族に伝えていたものです。プライドがあることで「最後まで世話しないと」とか、「今はネットで調べれば何でも出てくるからいいよ」などの返答が返ってきたこともあります。
結局時間が経ち、介護者の症状が悪化し、家族だけでは見れなくなり入居するという方もいらっしゃいました。もっと早く施設で運動ができていれば…など考えることもありました。
在宅で介護を行う方は、ぜひ介護保険のサービスを利用してください。
ショートステイ(泊まり)だったり、一日型のデイ(昼食・入浴などがある)や半日型のデイ(運動メイン)だったり、訪問介護(時間を区切り必要な事のみ行う)など、生活スタイル、必要な介護状況に応じたサービスがあります。
これらをうまく使うことで、ご家族は会社を辞める必要もありませんし、お友達との付き合いもやめる必要もなくなります。介護する家族の自分時間をしっかり確保することができるので、介護に対しても前向きに取り組みやすくなるんです。
これらのサービスを紹介できるのは担当してくれているケアマネージャーです。なので、包み隠さず状態を伝え、どんどん相談をしていってください。
入居での大変さ
まず前提にあるのが「入居するまでに多少の時間がかかってしまう」という事があります。
もちろん待機期間がなく、すんなり入れるときもありますが、どこもそうというわけではありません。
広域型ですとやはり全国からご利用者様が来られるので、待機期間が長くなる傾向があります。しかし地域密着ですと場所によっては短い待機期間で入れるところもあるようです。※条件としてその地域に住んでいないと入れません。
そこから健康診断や書類を用意して、やっと入居という感じです。
コロナ以前は、入居してからも、いつでも居室まで行って面会出来ていたと思います。コロナ禍になってから、施設によって違いはありますが、面会は一日二組までで、時間も限定されているところが多いのではと思います。
理由としては「入居施設では感染症は広まりやすいから」です。コロナが流行し始めた頃は、クラスターを出してしまった施設がいくつもありました。
入居の場合は感染しても、この方にはサービスをしないということはなく、定期的に職員さんが状態確認をしに行ったり食事の提供をしに行ってくれています。
もちろん感染対策をしたうえで介助に入ってくれていますが、かかってしまうときは何をやってもかかってしまいます…。
そうやってどんどん広まってしまうのです。
だからご家族様には辛いところですが、面会を限定しているところが多いのです。
今はコロナは5類に移行し、街中では、マスクは個人に任せるという形になっています。しかし、施設ではいつどこで発生するかわからないので、必ずマスク着用の手洗い・うがいを推奨しています。
職員さんも日頃からかなり頑張ってくれています。
コロナ前なんてイベントがひっきりなしにあって大変だったと思います。逆にコロナ禍になりイベントができず外出も最低限となった今、どう楽しんでいただくかを前以上に考えてくれている事でしょう。
私も特養で働いてるときはイベントがない時だったので、個人個人でできる脳トレなどを提供して少しでも笑ってもらえるよう、工夫をしていました。
それをご家族に伝えると感謝のお言葉を頂けたり、日々の生活具合もお伝えできるので、安心材料にもなったと思います。
ご家族様は入居している本人の状態が、職員からの報告でしか見れません。
その不安を取り除けるような声かけや介助をしてあげるとご本人様もご家族様も安心されるのかなと思います。
病気での大変さ
介護を行う際、いろいろな病気から介護をスタートすることになった方が多いと思います。脳・心臓・目・耳など多くの部位が、老化してくることで機能を低下させてしまいます。
脳や心臓となると苦しんだり急に倒れたりと、今までこういった病気に関わってこなかった方にはかなり荷が重い病気でしょう。
前兆などもあるので知識を得ておけば、すぐ対応できるかもしれないですが、正直に言って難しいですよね。
だって怖いんですよ。急に苦しみだしたり倒れたら。どうしていいかわからなくなると思います。知識なんてどこかに飛んで行っちゃいます。それほど衝撃的な事なんです。
施設の職員もそういった知識は研修や先輩などから教えられ、常に勉強をしアップデートをされています。
それでも怖い事なんです。
通院するにも在宅介護であれば、ご家族様が運転をしなければならなかったり、仕事を休んでの通院なんてこともあります。
入居しているときに何かで入院するとなった際には、基本ご家族様に来ていただくことが多いです。急な連絡になるので不安も大きくなるでしょうし、ストレスも強くかかってくると思います。
目が見えにくくなってきたり耳が聞こえにくくなってくると、コミュニケーションがとりにくくなったりと日常生活が辛く思えてきます。これはご本人もご家族もです。
病気は風邪だとしても油断しないでください。悪化すれば危険な状態にすぐなってしまいます。
日頃からご本人様の病気の事も頭の片隅に置いておくと、少し冷静に対処できるかもしれませんから、在宅で見ている方は病気にも目を向けて見て下さい。
最後に
介護にはいろいろな大変なことが詰まっています。
ある年齢を境に介護が始まるという認識でいると、急に来た時に対応が辛く感じてしまう事もあると思います。
それを一人で解決するのは難しいと思います。
「介護は一人で行うものではない」
介護には色々な専門家が揃っています。さらに医療との連携も不可欠なので医者とも関係が持てます。
一人で行わずに周りをどんどん使って少しでも余裕が持てる介護をできる様にして頂きたいと思います。
担当のケアマネージャーにどんどん相談してください。
相談することでご自身で理解でき、それが少しの安心に繋がります。
そうすると少しづつ心に余裕が生まれてくるので、介護も行いやすくなると思います。
介護ってどう始めればいい?・介護の施設選びで困ってるから助言が欲しい・施設にはどんな種類があるのか知りたい・
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