採用される学振特別研究員申請書の作り方

はじめに

こんにちは、私は現在関東でポスドクをしている者です(2025年1月本記事公開時時点)。今回の記事では学振特別研究員(日本学術振興会 特別研究員)に採用されるための申請書の書き方のエッセンスを皆さんにご紹介します。この記事では主に自然科学系の学生・ポスドクの皆さんを対象としています。テクニカルなことに関しては、東京科学大学(SCIENCE TOKYO)・大上雅史さんの本を参考にしてみてください。


まず学振特別研究員(日本学術振興会 特別研究員)とはなんぞやですが、ホームページの文章を引用してみると、

特別研究員制度は、我が国の優れた若手研究者に対して、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与え、研究者の養成・確保を図る制度です。

日本学術振興会 特別研究員

とのことで、若手研究者の登竜門として位置付けられるような制度となっています。簡単に言えば、国から研究費と生活費をもらい、独自の研究を遂行することのできるありがたい身分です。


私の学振特別研究員申請の戦歴は以下の通りです。

2018年度採用DC1:不採用C
2019年度採用DC2(1回目):不採用A
2020年度採用DC2(2回目):不採用C
2021年度採用PD(1回目):不採用C
2022年度採用PD(2回目):不採用C
2023年度採用PD(3回目):不採用A
2024年度採用PD(4回目):不採用A
2025年度採用PD(5回目):採用

見ておわかりいただけるかと思いますが、採用されるまでに苦労しました。そもそもDC1,DC2とPDを合わせて8回全て申請した経験を持つ方は少ないのではないでしょうか。流石に7回も落ち、8回目にようやく通った人なら通し方が分かるのでは?と思われた方もおられると思います。実際、個人的には通し方が分かったと感じています。そこで、学振特別研究員を目指す学生さんやポスドクの皆さんに向けて、「採用される学振特別研究員申請書」を作成するためのノウハウを記事にまとめてみました。


学振特別研究員申請書作成における4つのポイント

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