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眠るもの

誰かの中に眠るもの。
一体いくつの宝を罪を、異なる顔を
わたしたちは持っているのだろう。
良い悪いではないのだ。
そうではなくただ、眠るものすべてを
この世界に放つことが出来たらきっと
皆楽になれる。

わたしにはまだ立ち現れない本物の自我がある。
わからないけれど、そんな気がする。
好きでも嫌いでも、いずれそれを外に出さなければならない。
そうしなければ、進歩はないからだ。

例えば、言葉や生き方や、癖やある種のパターン。
その中でがんじがらめになって、外に出られない人がいる。
どうやっても外れない知恵の輪だ。

そんな時思う。出られないことは問題じゃない。出たいかどうかが問題なのだと。

わたしはいつも外にいたい。
自由がなくては生きられない。
でも皆がそうではないのだ。

外に出られないならば、今いる場所を外にしたらいい。
映画のマトリックスのように、部屋の中が部屋の中ではなく、それは映像に過ぎないと気づいた瞬間に、もう人は草原に立っている。 

Don't  think  feel.
考えるのではなく、感じる。

そうすることでわたしたちは
無限の広がりになることが出来る。
何者にもなることが出来る。

龍はまだ眠っている。
わたしの中に。あなたの中に。

外を探しても何もない。
ここに全ては存在する(Sein ザイン)。
まだ中にある。まだ奥にある。
まだ思い出していない記憶。
まだ信じられていない未来。
まだ生まれていない自我。

わたしたちは未開の、眠る民だ。
掘り起こしていくのは、きっと楽しい。

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